研究課題/領域番号 |
15560733
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
手塚 哲央 京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 教授 (60163896)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 電力市場自由化 / 制度設計 / シミュレーション実験 / 分散意思決定 / ミニマックス問題 / シミュレーションモデル |
研究概要 |
電力市場制度の改革が進行中であるが、その制度設計に関する議論が理論的側面からのみ論じられている点は問題である。利害関係者の行動が予測できない電力市場の制度改革を議論するためには、シミュレーションモデルによる方法が有効である。電力市場に対するシミュレーション環境構築の最終目的は、何らかの意味で望ましいと考えられる市場を実現するための意思決定の枠組みを検討することにある。しかし、今までの研究代表者の研究では、シミュレーション環境、及び意思決定アルゴリズムの定式化を中心に進めてきており、未だ、市場の制度設計への方法論の構築には至っていない。そこで、本研究では、シミュレーション環境上で実現された電力市場に対して、適切な制度を設計するための方法論を開発することを目的とした。将来考えうる種々の意思決定アルゴリズムに対して、異常と考えられる市場挙動を排除できる市場制度が必要であるが、一方では、供給者の市場への積極的な参画を促すためには、不要な制度はできる限り減らすことが望ましい。そこで、具体的には、あらかじめ用意された意思決定アルゴリズム群に対して、定量的に定義された異常と判断される市場挙動の実現を妨げる、最小限必要な市場制度を求める方法論の開発をめざした。具体的な手法は以下の通りである。線形計画法におけるシンプレックス法と同様の考え方により、ある市場ルールに対して、各意思決定者の取る戦略を定める。そして、その市場の評価指標(たとえば市場価格の安定性など)を最大化するように、意思決定者の戦略を入れ替える。この繰り返しにより、市場価格の最大値を最小化する市場ルールを探索することが可能となる。そして、その手法の有効性をシミュレーション実験により確認した。
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