研究課題/領域番号 |
15570028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
桧山 哲夫 (檜山 哲夫) 埼玉大, 理学部, 教授 (20125892)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 熱ショックタンパク質 / 分子シャペロン / シアノバクテリア / フィコビリソーム / HtpG / 低分子量HSP / ECFシグマ因子 / 酸化ストレス |
研究概要 |
1.ECF(extracytoplasmic function)シグマ因子のストレス条件下における機能解析 Synechocystis sp.PCC 6803に存在する三つのECFシグマ因子(SigG、SigH及びSigI)の機能を明らかにするために其々の遺伝子破壊株を構築し細胞のストレス耐性に対する影響を調べた。野生株や他の変異株よりもSigG変異株は高温感受性を示したが、主要な熱ショックタンパク質(HSP)遺伝子の発現に違いはみられなかった。メチルビオローゲン存在下で、この変異株の光合成色素量や生存率は顕著に減少し、酸化ストレスで誘導されるfur遺伝子転写産物も減少していた。SigGはこの遺伝子の転写を行い酸化ストレス耐性に関与することが示唆された。 2.フィコビリソームの構築や、その変性阻止に果たすHSPの役割 単離した天然型フィコビリソームを過酸化水素存在下で高温処理するとこの複合体の解離(分解)が引き起こされた。HspAは天然型とは相互作用しないが、その構成ポリペプチドの一部を失った解離産物(フィコビリソームの非天然状態複合体)中のフィコシアニンと特異的に相互作用することを明らかにした。 フィコビリソームの構成ポリペプチドの中で、3種類のリンカーポリペプチドは通常温度及び高温下で最も不安定であることを明らかにし、HtpGがこれらの変性凝集を阻止することを明らかにした。HtpG変異株から精製したフィコビリソームは野生株の天然型よりも「軽く」、かつリンカーポリペプチド量が減少していた。さらに、HtpG変異株のフィコビリソームは熱に不安定であった。これらの結果は、HtpGがリンカーポリペプチドと特異的に相互作用してこれを安定化すること、これがフィコビリソーム構築や高温条件下における安定性維持に重要であることを示唆するものである。
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