研究課題/領域番号 |
15570043
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
庄野 邦彦 日本女子大学, 理学部, 教授 (60050457)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 遺伝的腫瘍 / 根粒 / DR5-GUS / オーキシン / ジベレリン / ミヤコグサ / タバコ / コスレタス / 植物腫瘍 / 同調分裂 / 植物ホルモン |
研究概要 |
根粒、遺伝的腫瘍、クラウンゴールなど植物瘤状構造の形成と植物ホルモン量の変動との解析は、生物検定や機器分析によってなされてきた。しかし、これらの方法では試料採取の困難さから、それらによる解析は大雑把なものになっていることは否めない。本研究では、これらの手法に加えて、植物ホルモンに応答するプロモーターとGUSレポーター遺伝子をつないだコンストラクト(DR5-GUS)を用いることによって、瘤状構造形成時における植物ホルモンの時間的、空間的変動をより詳細に解析することを目的として行なった。得られた主要な結果は以下のようなものである。 1.遺伝的に腫瘍を形成するタバコF1植物(Nicotiana glauca x N.langsdorffii)細胞にDR5-GUSを導入し、形質転換体を得た。DR5-GUS形質転換体を用いた解析結果は、傷、オーキシン量の上昇、NgrolB(あるいはオーキシン反応性遺伝子)の発現、腫瘍の性質の発現という予想していた過程と矛盾しないものであった。 2.コスレタスを無菌的に培地に播種すると、地上部と根の中間部に腫瘍が形成される。その腫瘍誘導要因を明らかにした。また、DR5-GUS形質転換シロイヌナズナの芽生えをGUS染色すると、地上部と根の中間にオーキシンが蓄積している。同様なことがコスレタスでも起こり、腫瘍形成の原因になっている可能性を検討するために、DR5-GUS形質転換コスレタスを作成した。 3.ミヤコグサの根粒形成初期には根粒のオーキシン含量が増加する。根粒形成におけるオーキシンの役割を解析するために、DR5-GUS形質転換ミヤコグサを作成し、種子を得た。 4.ミヤコグサの初期根粒中では、ジベレリンの著しい増加が見られる。また、ジベレリン生合成阻害剤で根粒形成が阻害されるが、その阻害はジベレリンで回復する。 5.クラウンゴールのオーキシン合成に関わるインドールアセトアミドヒドロラーゼ活性がイネで見出された。その部分的精製を行なった。 また、ジャスモン酸が遺伝的腫瘍のNgORF13の発現を促進することを見出した。傷による誘導にジャスモシ酸が関与していることが示唆された。
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