研究課題/領域番号 |
15570048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
林 八寿子 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (20228597)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 超微細構造 / 電子顕微鏡 / オルガネラ / 子葉 / シロイヌナズナ / 小胞体 / ミロシン細胞 / 輸送 / ER body / 高圧凍結法 / 物質輸送 / 変異体 / ER-body / 免疫電子顕微鏡 / 液胞 / 凍結固定法 / タンパク質輸送 |
研究概要 |
オルガネラの機能とオルガネラ間の物質輸送について、超微形態機能学的に解析した。Arabidopsis thalianaの子葉などの栄養器官表皮細胞内に特異的に存在するERbodyの形成メカニズムを調べるために、ER-body形態変異体の解析をおこなった。細胞内微細構造解析と免疫電子顕微鏡解析から、A2系統はER-bodyの形成が阻害されており、粗画小胞体で合成されたGFP-HDELが小胞体内腔から放出されず、小胞体内腔に異常に蓄積している株であることが明らかとなった。また、A28とB23系統では、GFP-HDELは小胞体内腔に留まらず小胞体からは放出されるが、ER bodyとは形態の異なった異常に形成される小胞状の構造体にパッキングされていることが明らかとなった。このことから、ER bodyの正常な形成と機能のためには3つ以上の遺伝子が関与していることが推測された。A28については、原因遺伝子のマッピングを行ない、3番染色体のYUP4G12REマーカー付近に候補遺伝子が存在することをつきとめた。シンタキシン(vam3)に異常のある2株の解析からは、アブラナ科の植物に特有なミロシナーゼを蓄積するミロシン細胞では、液胞内にミロシナーゼが多量に蓄積されていることを解析し、その蓄積過程にER-body様の構造体が関与していることを明らかにした。このことにより、ER-bodyの機能は組織によって多様であることが示唆された。また、急速凍結装置HIF-4Kが植物組織細胞の凍結固定に利用できるかどうかを調べ、試料の表面から1層の細胞については、ある程度良好な凍結固定に成功するが、加圧凍結装置HPM-010の方が、成功率と質ともに有効であることが確認できた。発芽子葉細胞の超微形態解析の結果からは、ゴルジ体のトランス側に、TGN構造とは異なるブドウの房状の構造体が多く見られることを発見した。
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