研究課題/領域番号 |
15570058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
市川 眞澄 (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (20124414)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | シナプス / フェロモン / 可塑性 / 鋤鼻系 / 副嗅球 / 共培養 / 電子顕微鏡 / 免疫細胞化学 / 記憶 |
研究概要 |
フェロモン記憶に関わる可塑性シナプスの形態学的解析 1.可塑性シナプスにおける機能分子の動態に関する形態学的解析 フェロモン記憶の形成・維持に副嗅球内の相反シナプスにおこる可塑的変化が重要な役割を演ずることが明らかになってきた。そこで、シナプス後膜肥厚とよばれる受容体・チャネルなど機能分子が密に存在する部位に注目して、シナプス機能分子(グルタミン酸受容体・GABA受容体・PSD95)の動態を、免疫細胞化学と電子顕微鏡を組み合わせた方法で解析した。このために、機能分子を金粒子で標識し可視化した。現在定量的解析を試みている。 2.培養鋤鼻ニューロンから副嗅球ニューロンへの情報伝達様式の形態学的および薬理学的解析 ニューロン間の情報伝達様式を調べるため、鋤鼻ニューロンと副嗅球ニューロンの共培養系を確立した。共培養により、鋤鼻ニューロンの成熟が促進することが明らかになった。これは、副嗅球ニューロンから鋤鼻ニューロンへ逆行性(フェロモン情報の流れとは逆方向)の情報伝達が行われていることを示す。一方、共培養により副嗅球ニューロンのシナプスにも変化をおこす。樹状突起状上の棘突起のサイズは大きくなるがその数は減少すること、また棘突起のシナプス形成率は増加することが明らかになった。これは、共培養により副嗅球ニューロンのシナプスの形成・維持が促進していることを示している。 共培養により、鋤鼻ニューロンおよび副嗅球ニューロンの両者に成熟を促進する効果が認められ、これには両者間のシナプス形成が必須であることが明らかになった。今後は、これらの変化を引き起こす物質を明らかにすることを目指す。
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