研究課題/領域番号 |
15570061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生理・行動
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研究機関 | 筑波大学 (2004) 東北大学 (2003) |
研究代表者 |
稲葉 一男 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (80221779)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ホヤ / 精子 / 鞭毛運動 / ダイニン / 軸糸 / ラジアルスポーク / HSP40 / ロイシンリッチリピート / タンパク質リン酸化 / プロテオミクス / 14-3-3タンパク質 / 分子シャペロン |
研究概要 |
本研究は、精子のシグナルの受容から運動装置の活性化に至るタンパク質相互作用の流れを解明するために、材料としてホヤを用い、鞭毛内因子と相互作用するタンパク質を網羅的に同定し、因子間の不明な部分を明らかにすることを目的として行なった。本年度は、二次元電気泳動と質量分析により、運動活性化に伴い等電点変化を起こすタンパク質の分子を12種全て同定することに成功した。このうち軸糸成分としては、外腕ダイニン中間鎖(IC2)、内腕ダイニン中間鎖(IC116)、ラジアルスポーク成分(LRR37)、cAMP依存性プロテインキナーゼ調節サブユニットの他、94kDaアルマジロリピートタンパク質など新規のタンパク質を複数同定することに成功した。また、レセプター-細胞膜系に存在すると考えられる因子としては、SP17様タンパク質やTER ATPase、TEFB、14-3-3など、鞭毛運動の活性化に至るメカニズムを解明する上で興味深いタンパク質が複数種同定された。一方、選択的抽出とカラムクロマトグラフィー、ならびに免疫沈降法を用いて、中心対微小管からダイニンに至るシグナル伝達において重要な構造「ラジアルスポーク」を構築する複合体の一部を単離することに成功した。この複合体には、以前同定されたAKAP構造を持つRSP3の他,熱ショックタンパク質HSP70のコシャペロンとして知られるHSP40、MORNリピートタンパク質、RSP4/6や、ヒトやマウスで機能未知とされているタンパク質2種が含まれることが明らかになった。HSP40がラジアルスポークの成分であることは、分子シャペロンがこの構造のアセンブリや機能に重要な役割を果たしていると言う新規の知見を示唆する。
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