研究課題/領域番号 |
15570107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 国立循環器病センター(研究所) |
研究代表者 |
宮田 敏行 国立循環器病センター研究所, 病因部, 部長 (90183970)
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研究分担者 |
小亀 浩市 国立循環器病センター研究所, 脈管生理部, 室長 (40270730)
奥田 智彦 国立循環器病センター研究所, 病因部, 室員 (90360817)
坂野 史明 国立循環器病センター研究所, 脈管生理部, 室員 (00373514)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 末梢神経変性 / Ndrg1 / 遺伝子欠失マウス / Charcot-Marie-Tooth病 / 耐糖性 / 小胞体ストレス / ホモシステイン / Herp / 脳虚血 / 耐糖脳 / ノックアウトマウス / 心血管系疾患 / ニューロパチー / ミエリン |
研究概要 |
NDRG1は、血栓・動脈硬化惹起物質ホモステインにより誘導される遺伝子として我々により単離された。次いで、NDRG1は、常染色体劣性遺伝形式を示すCharcot-Marie-Tooth病4D型(CMT-4D:遺伝性運動感覚性ニューロパチーLom型)の原因遺伝子であることが判明した。我々はNdrg1遺伝子の機能を明らかにする目的でNdrg1遺伝子ホモ欠失マウスを作成した。ホモ接合体は致死ではなかった。遺伝子欠失マウス(5週齢)の坐骨神経は脱ミエリン化がおこっていたが、ヘテロ体は正常であった。抗NDRG1抗体を用いた免疫組織化学的解析の結果、野生型マウス坐骨神経において、NDRG1はシュワン細胞の細胞質に局在しており、ミエリン鞘に陽性像は見られなかった。以上のことから、NDRG1は、末梢神経のミエリン鞘の構造維持に必須のタンパク質であることが示された。 心血管系疾患の危険因子である高ホモシステイン血症のメカニズムを解明するため、ホモシステインにより血管内皮細胞で発現が誘導する遺伝子を探索し、HERPUD1を同定した。その遺伝子産物であるHerpは54kDaの小胞体膜に結合した蛋白質であり、小胞体ストレスにより発現誘導がおこる。Herpの生体内の機能を明らかにする目的で、遺伝子欠失マウスを作成した。ホモ欠失マウスは正常に出産し、明らかな異常は見られなかった。遺伝子欠失マウスの耐糖能を検討した。絶食後のマウスにグルコースを膜腔内に投与したところ、遺伝子欠失マウスは耐糖能が低下することが明らかとなった。次に、局所脳虚血モデルでは、遺伝子欠失マウスでの脳梗塞の体積が大きかった。Herpはアストログリアの虚血で発現誘導がおこるので、遺伝子欠失マウスではグリア細胞にHerpが発現せず、虚血ストレスに脆弱になったのではないかと考えた。
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