研究課題/領域番号 |
15570134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 春木 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (80134485)
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研究分担者 |
中島 伸介 神戸大学, 大学院医学系研究科クリニカル・ゲノム・インフォマティクスセンター, 特命講師 (60324852)
米澤 康滋 大阪大学, 蛋白質研究所, 産学官連携研究員・客員助教授 (40248753)
高田 俊和 日本電気(株), 基礎・環境研究所, 主席研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 量子化学計算 / 分子動力学計算 / 蛋白質の電子状態計算 / シミュレーション計算 / 局在化分子軌道 / リンク原子 / OM / MM-連成計算 / 分子計算アルゴリズム / QM |
研究概要 |
1)量子力学(QM)で取り扱う領域の電子状態において、古典力学(MM)で扱う周囲のタンパク質・溶媒の影響を高い精度で取り入れる手法の開発 I.QM/MM境界に化学結合が存在する場合の、新しいアルゴリズムの開発:QM/MM境界の取り扱いで通常行われるLink Atom法の欠点を克服するため、QM/MM境界領域に疑QM領域(PQM)を導入する新たな方法を考案した。このPQM領域の原子団を局所化されたFrozen Orbitalで置き換えこの部分に対してQMエネルギーとMMエネルギーを論理的に混合するアルゴリズムを考案し、数残基のペプチド分子に対して稼動させて有効性を確認した。 2)量子力学で取り扱う領域の電子状態において、古典力学で扱う周囲のタンパク質・溶媒の影響を高い精度で取り入れる手法の開発 II.電荷・双極子法とCell Multipole法を組み合わせた遠距離相互作用のQM領域への正確な取り込み:Green関数を用いて、任意の閉局面より外部からの寄与を、その閉局面上のバーチャルな電荷と電気双極子の集合で表されるという手法を利用し、Cell Multipole法と組み合わせて遠距離にある電荷とQM領域との相互作用とを精度良く計算する手法を開発した。テストとして、中心においたベンゼン1分子と水1分子をQM領域としそれを取り巻く水208分子が入った立法体セルの周期境界系(4層)からなる巨大な系のQM/MM連成計算において、cutoffを用いずに高い精度で遠方の水分子からのQM領域への寄与を算出できた。周期的な系を考えた場合、隣のセルからの寄与を計算する場合には、QM領域の原子にESP電荷あるいはRESP電荷を置くことが多いが、この計算では、電子密度から直接閉局面上のバーチャルな電荷と双極子を算出しており、QM/MM間の相互作用エネルギーの精度を高く維持できる。
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