研究課題/領域番号 |
15570161
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小阪 敏和 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10033903)
|
研究分担者 |
細谷 浩史 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90183102)
佐甲 靖志 大阪大学, 大学院生命科学研究科, 助教授 (20215700)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | リン酸化 / 細胞運動 / ミオシンII / 細胞質分裂 / 生細胞 / 可視化 / 細胞移動 / 生きた細胞 / 細胞分裂 / 調節軽鎖 / 高等動物培養細胞 / ヒーラ細胞 / 細胞骨格 |
研究概要 |
細胞の分裂時・運動時に、リン酸化され活性化されたミオシンIIがどのような役割を果たしているか明らかにする事を目的として、細胞に擬似リン酸化ミオシンII調節軽鎖を導入して、生きた細胞中でこれらのタンパク質の挙動を観察した。 (1)創傷治癒の系を利用してヒーラ細胞を用いた実験では、移動時の細胞の先端部分にリン酸化されたミオシンII調節軽鎖が局在することが明らかになった。また、一重リン酸化および二重リン酸化それぞれのミオシンII調節軽鎖がともに移動時の細胞先端に局在することが明らかになった。 (2)これらのリン酸化ミオシンII調節軽鎖局在部位には、ミオシン重鎖も併せて局在し、リン酸化(=活性化)ミオシンとしてこれらの領域に局在していることが示された。 (3)一方、リン酸化できない非リン酸化ミオシンII調節軽鎖を導入した細胞では、これらの変位ミオシンは細胞先端に局在するが、これらの領域には、内在性のリン酸化されたミオシンIIが局在していないこと、導入細胞の移動スピードも遅くなる事などが明らかになった。以上の事実から、細胞の異動に活性化されたミオシンが重要な役割をはたしていることが明らかにされた。 (4)一方、分裂時のヒーラ細胞に、銅のように擬似二重リン酸化ミオシンを導入すると、導入していない細胞にくらべ、早いスピードで、分裂時に形成される収縮環の収縮が進行することが明らかになった。非リン酸化ミオシンを導入した細胞では、導入していない細胞に比べ、収縮間の収縮スピードが低下することが明らかになった。これらの事実から、細胞分裂の速度の調節に、活性化されたミオシンが重要な役割を果たしている事が明らかになった。
|