研究課題/領域番号 |
15570178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
東 雄二郎 大阪大学, 生命機能研究科, 助教授 (30181069)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | δEF1 / SIP1 / zfhx1ファミリー転写因子 / ノックアウトマウス / マウス胚発生 / Notch関連シグナル因子 / Smad / BMP / zfhxlファミリー転写因子 |
研究概要 |
我々のグループによって作製されたδEF1ノックアウトマウス(以下、KOマウスと略す)においては、四肢、肋骨、頭蓋骨の骨形成の異常、特にその四肢骨の表現型はBMPファミリーの一つである、GDF5の欠損マウスと極めて類似していたこと等から、BMPシグナル系との関連が示唆されていた。最近このδEF1に構造と機能が類似したタンパク質として、SIP1が単離されてきた。SIP1は、BMPやアクチビン等を含むTGF-βシグナル系の細胞内シグナル伝達因子Smadと結合する因子として単離された。SIP1はその標的配列がδEF1と同じであること、胚発生過程における発現がδEF1と大部分重なっていることから、δEF1KOマウスの表現型もSIP1の機能的補償によって緩和されている部分が多くあると予想される。我々はこのδEF1/SIP1ファミリー全体としての機能を知る目的で、SIP1KOマウスも作製した。その表現型の形態的特徴は(1)turningしない、(2)神経管が閉じない、(3)体節が7-8体節以上形されず、形成された体節も形が小さく不規則である。といったものであり、神経組織形成、体節形成への関与を示唆するものであった。 上述したように、δEF1とSIP1はタンパクとしての構造やその活性が類似し、且つ標的配列が同じであることを考えると、それぞれのKOマウスにおいてはお互いが機能を補償し合っている可能性が高いと思われた。そこで、胚発生過程におけるδEF1とSIP1の機能の個性と共通性について、およびそれらのTGF-βシグナル系との関連性について、それぞれのKOマウスを用いて、個体レベルで調べた。まずδEF1/SIP1二重ホモ変異マウスを作製しその表現型を観察することを試みたが、現在までのところSIP1ホモ変異マウスの生存限界である胎生9,5から10.5日での胚の存在は確認されていない。これはδEF1がこの時期においてすでに強調して機能していることを示唆しているのかもしれない。一方、胎生12.5日のδEF1ホモ;5SIP1ヘテロ変異マウスにおいては上顎突起や鼻中隔の融合不全が観察された。これはSIP1ヘテロ変異のみでは全く顔面形成は正常であること、δEF1ホモ変異に観察された二次口蓋裂が起こる時期より早く、極めて重篤な顔面形成の阻害を示した強調された表現型になっていることから、この組織においてδEF1とSIP1がそれぞれ協調的に働いていることが明らかとなった。
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