研究課題/領域番号 |
15570184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
清水 貴史 独立行政法人理化学研究所, 体軸形成研究チーム, 研究員 (50324760)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | オーガナイザー / Wnt / FGF / cdx / Hox遺伝子 / 後方化シグナル / Ved / 尾 / 母性効果突然変異体 / ホメオボックス遺伝子 / bozozok / ved / β-カテニン / tokkaebi |
研究概要 |
ゼブラフィッシュにおける尾の形成には背側オーガナイザーとは独立に尾のオーガナイザーが腹側周縁領域に存在することが示唆されている。さらにBMP、Nodal、Wntシグナルの協調的な働きによって尾オーガナイザー活性を模倣できることが示されていた。我々の同定したwnt3aはwnt8と共に胚盤周縁ならびに尾芽において発現しており、神経管の前後軸のパターニングあるいは尾の形成に関与しているのではないかと考えられた。そこでアンチセンスモルフォリノオリゴ(MO)によるノックダウン実験をおこなった。その結果、Wnt3a/8が協調して神経管の前後軸形成に関与していることが明らかとなった。さらにWnt3a/8は腹側に発現するホメオボックス遺伝子vox/vent/vedを介して背側オーガナイザー領域を規定していることが明らかになった。また、Wnt3a/8欠損胚では、尾の形成が著しく阻害されていた。そこで我々は、尾の形成に重要なホメオボックス遺伝子cdxに着目した。ゼブラフィッシュcdx4変異体及びノックダウン胚では、尾の形成不全が報告されている。我々は、cdx4と同様に後方組織に発現するodx1aを新たに同定した。wnt3a/8MO導入により原腸胚後期から体節形成期におけるcdx1a/4の発現領域が減少した。MOによる機能阻害実験により、cdx1a/4がfgf3/8やhoxa9a, hoxb7aの発現を協調して制御して尾の形成に関与することが明らかとなった。さらにCdxla/4によるhox遺伝子の発現誘導にはfgfシグナルが必須であることが解った。以上の結果は、Wnt3a/8シグナルがCdxla/4の発現を介して後方組織の形成に重要な役割を果たしていることを示している。 また、ゼブラフィッシュE-カドヘリンが初期発生における形態形成運動に重要な役割をしていることを明らかにした。
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