研究概要 |
本研究では19世紀に作出されたバラ園芸品種を1)ガリカ系オールドローズ、2)ガリカ系オールドローズにチャイナローズを交配した品種群、3)ノイバラに中国原産の四季咲き矮性品種を交配したポリアンサ系統の3グループに分け、花弁中のアントシアニン組成の分析を進めてきた。 本研究の結果から、従来、ポリアンタ系統の品種で起きた突然変異で初めて生じたと考えられていたペラルゴニジン配糖体が、実際にはそれより古い系統でも生じていたことが明らかになった。特にペラルゴニジン配糖体が多く検出されたのはハイブリッド・パーペチュアル系統の'エドゥアール・アンドレEdouard Andre'(Verdier E., 1880)、'チャールズ・ゲイターCharles Gater'(Paul G., 1893)などの品種であった。
|