研究課題/領域番号 |
15580055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金子 淳 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30221188)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | Staphylococcus aureis / Panton-Valentine leukocidin / phage conversion / epidemiology / host recognition / Staphlococcus aureis |
研究概要 |
本研究課題は、黄色ブドウ球菌のPVL変換ファージ群のゲノムデータ、並びに宿主菌株との関係の研究成果を基にPVL保有ファージの分子疫学的解析手法を確立し、ファージと宿主菌の疫学を体系的に解析することを目的として進められた。 (a)臨床分離株におけるPVL変換ファージ群の解析とPCR scanシステムの構築:φPVL、φSLTに加え新たに3株のPVL変換/保有ファージの全ゲノムの塩基配列を決定し、「同一形態で調節・複製領域が異なる」PVL保有ファージの存在を確認した。これらの情報をもとにPVL産生株のゲノムを鋳型としたPCR scanの系を構築した。その結果PVL保有ファージ群を溶原化状態のままで分類する手法の基礎を築くとともに新たなPVL保有ファージの存在を示唆した。 (b)PVL変換ファージ群型とそれらが溶原化している菌の型別との関係:φPVL、φSLTのattB配列を含むorfには株により多型が存在する。菌の疫学マーカーとしてレトロスペクティブな観点からコアグラーゼ型を、ファージの溶原化との関連からattB領域の多型を解析してPVLファージ型との関連を検討した結果、φPVL型、φSLT型はそれぞれ一定のコアグラーゼ型に集中すること、attB領域はファージの型によらず同じ形が約60%を占めることなどを見出した。 (c)PVL変換ファージの感染と宿主の関係の解析:φSLT型ファージのS.aureusへの吸着に関与する因子である微量尾部蛋白質、ORF636を見出し、これが細胞壁に存在するリポテイコ酸の糖鎖部分を識別していることを明らかにした。
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