研究課題/領域番号 |
15580059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 寿美 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (30089859)
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研究分担者 |
水野 猛 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10174038)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 分裂酵母 / 細胞周期 / 減数分裂 / 酸化ストレス / シグナル伝達 / His-Asp リン酸リレー / His-Aspリン酸リレー / 二成分制御系 / 環境応答 |
研究概要 |
分裂酵母の細胞分化を誘導する最も明確なシグナルは窒素源枯渇である。しかし、「嫌気(無酸素)条件下では、たとえ窒素源が枯渇しても胞子形成に至らない」という古くから良く知られた事実が有り、この事実に着目して、「酸化ストレスと細胞分化(胞子形成)」に研究の焦点を絞った。その結果、分裂酵母の細胞周期および細胞分化を制御する新規な環境検知情報伝達分子機構として、His-Aspリン酸リレー系(二成分制御系)が関わり、細胞周期ならびに酸化ストレスに応答して胞子形成(減数分裂)を制御することを明らかにした。すなわち、HisキナーゼであるPhk1/2/3は酸化ストレス応答センサーでもあり、酸化ストレスを感知して、下流のリン酸転移仲介因子であるSpy1を介して制御因子であるMcs4にリン酸基を転移する。その結果、さらに下流のSty1 MAPカスケードを通して細胞周期G2→M移行と酸化ストレス応答遺伝子の発現を制御している。一方、同じセンサーがもう一つの制御因子であるPrr1を介して胞子形成(stell, mam2, mei2の発現)及び酸化ストレス応答遺伝子発現を制御している。こうして分裂酵母におけるHis-Aspリン酸リレー系を介した巧妙な酸化ストレス応答系を明らかにした。また、高等植物シロイヌナズナのHis-Aspリン酸リレー系が植物ホルモン(サイトカイニン)応答に関わることを、分裂酵母のHis-Aspリン酸リレー系変異株を利用して明らかにした。
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