研究課題
基盤研究(C)
我々は今までに、新規な2型糖尿病モデルマウスであるSMXA-5系統と正常なSM/J系統との交雑系を用いた遺伝解析により、高脂肪食摂取下において強い効力を有する糖尿病遺伝子座を2番染色体にマッピングし、t2dm2saと命名した。本研究では、この遺伝子を同定する戦略として順行性遺伝学の方法を選択した。SMXA-5の2番染色体のt2dm2saを含む染色体領域(約120Mb)を正常なSM/J系統に導入したコンジェニック系統(SM.A-t2dm2sa系統)を作成して、この系統が糖尿病を発症するかを検討した。すなわち、前記の120Mb領域に2型糖尿病遺伝子が存在することの確証することから研究を開始した。1.SM.A-t2dm2saコンジェニック系統の糖尿病形質の有無このコンジェニック系統の作出を平成15年4月に完了した。このマウスに高脂肪食を摂取させたところ、対照系統のSM/Jに比べて明確な耐糖能異常と高インスリン血症を観察した。2.サブコンジェニック系統の作出と、その糖尿病形質の解析前項のコンジェニック系統を用いて、t2dm2saの絞込みに好適な6種類のサブコンジェニック系統の作出に平成16年7月に成功した。そのうちの2種類を解析し、両系統ともに高脂肪食摂取下で糖尿病を発症する結果を得た。このことにより、t2dm2saの存在位置をD2Mit15を含む40Mbにまで絞り込むことができた。3.マウスゲノム情報を用いたt2dm2sa候補遺伝子の探索現在有している、t2dm2saの位置情報から2つの遺伝子を候補遺伝子として注目し、そのORFの塩基配列を調べたところ、そのうちの一つはSMXA-5でアミノ酸置換が3つあることが判明し、この遺伝子の候補遺伝子としての可能性を今後さらに検討していく。
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