研究課題/領域番号 |
15580133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学・森林工学
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
矢口 行雄 東京農業大学, 地球環境科学部, 教授 (50157971)
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研究分担者 |
小林 享夫 東京農業大学, 国際食料情報学部, 客員教授
河原 輝彦 東京農業大学, 地球環境科学部, 教授 (40318176)
菅原 泉 東京農業大学, 地球環境科学部, 助教授 (50187639)
本間 環 東京農業大学, 地球環境科学部, 客員研究員 (90294347)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | スギ / スギこぶ病 / 防除 / スギこぶ肥大速度 / 叢生枝 / アンケート調査 |
研究概要 |
スギこぶ病の防除を目的に発生生態について調査した。スギこぶの肥大速度を調査するため、2003年5月から2004年11月まで毎月1回、1.2〜12.2mmのこぶ9個の長径、短径および高さを計測し、その平均値を求めた。その結果、スギこぶの肥大速度は、0.14〜0.52mm/月であった。 スギ樹冠内におけるこぶの発生分布について、調査木6本の樹冠内におけるこぶの数を枝と葉に分けて調査した結果、こぶが枝に多く発生がみられた場合には、その先の葉にも多く発生していることがわかった。こぶの大きさを枝と葉に分けて比較検討した結果、枝では5〜20mmのこぶが多いのに対して、葉では10mm以下のこぶが多くみられた。また、樹冠内におけるこぶの垂直分布は、顕著な規則性はみられなかった。 スギこぶ病の発生は、アンケート調査の結果より全国的に広く見うけられていることがわかった。しかし、木材生産の価値や山林の価値を左右する病害という認識は少なく、本病害を常時視認しているにもかかわらず、放置されており、本病害は問題視されていないのが現状であった。さらに従来本病は成長の衰えた壮齢木に発生することが多いと認識されてきたが本アンケートの結果では、幼壮の別なく発生していることもわかり、長伐期を指向する傾向が強くなる今日、若齢木における本病害の発生が認められたことから、またその被害は林齢が高くなるほど蓄積され、将来的にスギこぶ病の被害は拡大することが予想された。 本病の防除技術の確立には、こぶ内部に形成する子嚢胞子の分離、培養が必要である。しかしながら、子嚢胞子は発芽はするが分離株は得られない。今後、さらに分離、培養技術の確立が期待される。さらにこぶ肥大制御機構の解明を目的に、こぶ内部の植物ホルモンの分離についても今後さらに研究を遂行する。
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