研究課題/領域番号 |
15580177
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産化学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中野 俊樹 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (10217797)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | アスタキサンチン / カロテノイド / 魚類 / ニジマス / 飼育試験 / 抗酸化物質 / 酸化的ストレス / 細胞 / α-トコフェロール / 培養細胞 / 組織培養 |
研究概要 |
(1)ニジマスを用いたin vivoおけるアスタキサンチンの機能評価について:ニジマス個体を用いてアスタキサンチンが有する機能について検討した。試験飼料はアスタキサンチンの効果が出やすいようα-トコフェロール含量を30ppmに低下し、そしてアスタキサンチン含量は100ppmとした。その試験飼料を用い約6週間飼育した。その結果、肝臓が体重に占める割合を示す比肝重値の低下が認められた。さらに肝機能の重要な指標であるGOT値の低下も認めた。従って、アスタキサンチン投与による肝臓の過酸化脂質含量の低下とα-トコフェロールレベルの増大とを合わせると、アスタキサンチンは肝臓に対してポジティブな生物活性を有し、肝臓の負担を減らし機能を改善することが示唆された。(2)ニジマス細胞を用いたin vitroにおけるアスタキサンチンの効果について:アスタキサンチンを含有する細胞を調製し、上記(1)で明らかとなったアスタキサンチンの効果をin vitroで検証した。その結果、アスタキサンチンを含む細胞、例えば赤血球では活性酸素による溶血率の低下が認められた。その一方で、活性酸素による過酸化脂質の生成が良く抑えられた。また培養細胞を用いた系でもアスタキサンチンの効果は確認された。 以上のように、個体および細胞のレベルでアスタキサンチンが有する酸化的ストレスの有無におけるスーパー・モレキュール生物活性の発現機構の一端を総合的に明らにしたのは、本研究が初めてと思われる。今後は、アスタキサンチンが有する生物活性の発現に関する遺伝子レベルにおけるさらなる解析が必要であろう。
|