研究課題/領域番号 |
15580204
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
|
研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
新沼 勝利 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (60078160)
|
研究分担者 |
永島 俊夫 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (70155927)
木原 高治 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (50234331)
井形 雅代 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (10231127)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | ベンチャービジネス / アグリベンチャー / 地ビール / 農産原料 / 地域経済 / 経営者特性 |
研究概要 |
本件究は、アグリビジネス(農業関連産業)におけるベンチャービジネスの成長・発展メカニズムを企業論的、経営管理論的な視点から実証的に調査研究し、アグリビジネスにおけるベンチャービジネス論を構築することを目的とした。特に醸造産業は成熟産業といわれるなかで地ビールを製造販売する地ビール企業は、酒税法等の規制緩和に伴って、全国各地で多様な展開をしている。このような展開に関わっているのは各地域に立地しているさまざまな企業や第三セクターである。全国的に展開している地ビール企業はそれぞれの地域で生産される地場産農水産原料の利用や地場の雇用労働力、地域での地ビール消費など地域経済に及ぼす効果が大きいことから地場産原料を利用したバイオビジネスの動向として醸造業を中心に検討した結果、焼酎メーカーが中心となり麦、そば、薩摩芋を中心にした地場産原料利用・供給システムが確立し、地域産業、特に農業振興に貢献していることを明らかにしている。一方で地ビールをめぐる酒税法をはじめとする法的整備と中小企業の政策的な措置が適切に行われていなかった、あるいは酒税法の改正とあわせた中小企業の健全な成長・発展のための政策的措置の必要性を指摘した。また、地ビール企業の現状は、製造企業であることから相応の初期投資が必要であり、初期に大きな投資をした企業は厳しい経営状況にある。先発グループの醸造業から参入した企業が撤退する情況もあり、経営管理論的には、売上や利益、借入金の返済など財務管理とともに製造量60klを販売するマーケティング戦略が重要である。特に2003年の酒販免許自由化がもっと早期に撤廃されるべきであったと、調査事例やアンケートによる結果からも指摘される。また、地ビール免許の製造量に達していない企業が半数を占めているなど課題も多い。 地ビール企業は、一時のブームから退潮気味であるものの適地に立地する企業や企業努力で健闘している企業、あるいは産学(地地域の原料生産地、東京農業大学で試作、ビール企業でPBビール製造)とのトライアングル連携のシステムによって地方における地ビール企業の活路を開拓している。 今後、醸造業を中心にベンチャービジネス論として残された課題を継続研究する計画である。
|