研究課題
基盤研究(C)
本研究はピロプラズマ原虫感染症に対して本原虫の生活史を総合的に鑑み、制圧に最も重要と考えられるマダニ増殖ステージにおける付着および侵入機構の解明を最終目的として行われた。以下に研究成果の概要を述べる。1.ピロプラズマ原虫生活史において重要な増殖の場であるマダニ体内における動態観察のため、ピロプラズマ原虫感染マダニ作出をインジェクション法で行い、原虫の動態観察を行った。本感染方法は経時的にマダニ体内の原虫観察を可能とし、実験室内で飼育が容易なHaemaphysalis longicornisがBabesia caballiおよびBabesia equiの伝播者になりうる事、加えてBabesia equiが一般的に知られていた経発育伝播ばかりでなく介卵伝播によっても伝播する事を実験的に証明した。2.細胞侵入過程における高発現蛋白質に対する特異的モノクローナル抗体作製をおこない、その蛋白質をコードする原虫新規遺伝子配列を決定した。それらは、宿主免疫回避機構として重要である表面蛋白質であり、赤血球接着因子としても働くP30およびP32、また、それらの活性化さらには抗原虫薬の標的蛋白質として重要である事が考えられるPDIおよびBiPであった。3.Real time-PCR法を用いる事によりピロプラズマ原虫の高感度定量法を確立した。加えて、迅速で高感度な遺伝子診断法を確立し、我が国におけるイヌのピロプラズマ症の疫学調査を行った。4.Apo-LactoferrinはB.equiの増殖に関与せずB.caballiの増殖を強く抑制する事を明らかにした。
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