研究課題/領域番号 |
15580288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床獣医学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
町田 登 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (20219364)
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研究分担者 |
田中 稜 (田中 綾) 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (70334480)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 不整脈 / 第3度房室ブロック / 刺激伝導系 / ヒス束 / 肥大型心筋症 / 弁膜症 / 猫 / 犬 / 心臓病理 / 刺激伝達系 / 心室性頻拍 / 脚ブロック / 完全房室ブロック / 洞不全症候群 |
研究概要 |
犬および猫の第3度房室ブロック(AVB)症例に関する臨床報告は比較的多くみられる。その病因として薬物中毒、電解質異常、先天性心疾患、心筋疾患、心内膜炎などがあげられているが、心臓刺激伝導系の組織学的検索がなされていないため、ブロック発生にかかわる直接的な原因については明らかにされていない。そこで今回、AVBの発生と刺激伝導系病変との関連性について検討する目的で、AVB罹患猫11例および罹患犬4例の心臓について、連続切片作製法により刺激伝導系を中心に詳細な病理組織学的検索を実施した。本検索に用いた猫11例と犬4例はいずれも失神発作を主訴に来院し、心電図検査によりAVBと診断され各種治療を受けていたが、その後種々の経過を経て斃死したものである。猫11例の臨床診断は肥大型心筋症9例、僧帽弁異形成1例、著明な心肥大を伴う慢性腎不全1例である。また、犬の4例はいずれも心エコー検査で重度の僧帽弁および三尖弁閉鎖不全症と診断されたものである。組織学的に、猫では全例に共通してヒス束の貫通部および分岐部に伝導系細胞の脱落・減数あるいは消失が認められた。本病変は中心線維体およびその近傍に生じた重度の線維増生によって引き起こされた二次的な変性性変化であり、その発生には中心線維体にかかる機械的ストレスが密接にかかわっているものと推察された。一方、犬では全例の僧帽弁および三尖弁に粘液腫様変性ならびに線維/線維脂肪組織増生が中等度〜重度に観察された。同病変は弁尖にとどまらず求心性に進展して中心線維体(膜性中隔)にまで波及し、その下部を走行するヒス束貫通部を巻き込んでいた。加えて、心室中隔上部・左心室面には硬化性変化が生じており、同部位に位置するヒス束分岐部〜左脚起始部を傷害していた。猫および犬にみられたこれらヒス束〜脚病変は、房室間の興奮伝導を遮断することによりAVBを引き起こすのに十分な病変とみなされた。
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