研究課題/領域番号 |
15580301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
砂入 道夫 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (80196906)
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研究分担者 |
中嶋 睦安 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (10059660)
岩淵 範之 日本大学短期大学部, 生活環境学科, 講師 (90328708)
上床 和弘 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (70223625)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 活性汚泥 / 下水 / 吸着 / 腸内ウイルス / Rhodococcus / 疎水性相互作用 / 細胞外多糖 / 静電相互作用 / 保水作用 |
研究概要 |
近年、従来の病原性微生物とは異なる病原体により引き起こされる新興感染症、例えば、大腸菌O-157などの病原性細菌、ノロウイルスやE型肝炎ウイルス等の病原性ウイルス、Cryptosporidiumなどの病原性原生動物の問題が国内外において多発している。上・下水は先進的技術や設備により処理されるようになってきたが、これら新興感染症による上・下水の汚染の問題が報告され、これらの病原微生物に対する水質および汚泥等の衛生的安全性を確保する手法の確立が急務となっている。 我々は下水およびその処理汚泥中における病原微生物の挙動に関して、糞便と共に下水に放出される腸内ウイルスが下水処理に用いられる活性汚泥に吸着、蓄積することを示してきた。本研究では、その吸着メカニズムに検討を加え、静電相互作用が大きな役割を果たしていることを示し、塩濃度やpHの変化により腸内ウイルスが活性汚泥より放出されるメカニズムを示した。また、廃水処理に関して先進的技術や設備が未だ完備していない国、地域でノロウイルスについて調査を行った。 微生物と界面との非特異的吸着への疎水性相互作用の関与について、Rhodococcus属細菌をモデルとして検討を加えた。同属細菌の活性汚泥への吸着には主に疎水性相互作用が関与していること、同属の生産する細胞外多糖(EPS)が細胞表面疎水性を減少させ、活性汚泥をはじめとした各種界面への吸着を減少させることを示した。さらに、これらEPSは吸湿保水作用ならびに増粘作用があることも示し、微生物の環境中での挙動に与える影響について検討した。更に、Rhodococcus sp.33株が生産するEPSの組成を明らかにし、同EPSがベンゼンなどの有機溶媒に対する耐性に関与することを示し、同EPSが微生物の環境中での挙動に与える影響についても検討を加えた。
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