研究課題
基盤研究(C)
生体機能惹起に関与するカルシウム拮抗薬抵抗性カルシウム流入経路の候補として、バニロイド受容体(TRPV1)に着目し、TRPV1の生体機能と分布について研究を行った。その研究結果の要点を以下の4点にまとめた。1.培養末梢神経モデル細胞PC12におけるTRPV1の存在と機能:PC12細胞において、カルシウム拮抗薬抵抗性カルシウム流入経路のひとつとしてTRPV1が存在し、刺激によりこれを介して神経伝達物質を遊離することが明らかとなった。2.消化管機能における役割:ラット胃損傷・潰瘍モデルにおいて、胃粘膜壊死惹起時にTRPV1は胃保護的に働いていることが明らかとなった。マウス摘出下部消化管標本において、TRPV1は消化管ぜん動運動を亢進する方向に働いていることを見いだした。麻酔下ラット胃内灌流標本において、カプサイシンの脳室内投与は中枢のTRPV1を介して胃酸分泌を亢進させることが明らかとなった。3.消化管TRPV1受容体の分布:ラット胃の凍結切片を免疫染色すると、TRPV1神経線維は粘膜下の血管周囲と筋間神経叢に豊富に存在していた。本検討により胃におけるTRPV1神経線維の分布を明らかにできた。4.カルシウム拮抗薬抵抗性カルシウム流入に作用する天然薬物成分の探索:和漢薬、伝承民間薬成分の中から探索の結果、附子アルカロイド、生姜辛味成分がカルシウム拮抗薬抵抗性カルシウム流入を介して内皮依存性血管弛緩作用、消化管運動亢進作用などを惹起することを見いだした。
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