• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

内分泌攪乱化学物質の作用における新規ケトン体利用酵素の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15590115
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 環境系薬学
研究機関星薬科大学

研究代表者

福井 哲也  星薬科大学, 薬学部, 教授 (90111971)

研究分担者 山崎 正博  星薬科大学, 薬学部, 助手 (80328921)
高橋 典子  星薬科大学, 薬学部, 助教授 (50277696)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードケトン体 / 脂肪細胞 / アセトアセチルCoA合成酵素 / エストラジオール / C / EBP / 性差 / アセトアセチル-CoA / エストロゲン / アセトアセチルCoA / ビスフェノール
研究概要

新規ケトン体利用酵素であるアセトアセチルCoA合成酵素は、内分泌攪乱化学物質であるビスフェノールAによりその発現が抑えられる。本研究ではまず、エストロゲン投与により脂肪細胞系のST-13細胞で本酵素の発現が上昇することを明らかにした。さらに、本酵素の発現と性ステロイドホルモンとの生理的関係を検討するために、乳癌細胞株(MCF7)を用いて解析したところ、転写開始点から0.17kbp以内にエストロゲンに反応する領域があることが明らかとなった。また、この領域はテストステロン処置でも反応することから、本酵素は性ステロイドの影響下にある可能性が示唆された。次に、この領域に存在する既存転写因子の結合する典型配列の有無を調べたところ、細胞の増殖や分化に関係するEtsやGATAの典型結合配列が存在していることがわかった。このことから性ステロイドやその類似化学物質が本酵素を介して細胞の機能に影響を与える可能性が示唆された。さらに3T3-L1細胞を用いた検討では、本酵素の転写開始点から0.5kbp以内が発現に大きく影響する領域であることがわかった。また、本酵素のプロモータ領域に遺伝子変異を導入して解析したところ、C/EBPαまたはβが本酵素の転写において重要であることが示唆された。さらに、本酵素の発現分布について検討したところ、本酵素の遺伝子はSDラットの各部位の脂肪組織において高発現し、特に雄の白色脂肪組織で特異的に発現していた。また、本酵素の週齢変化を見ると離乳に伴い発現が上昇し、その後雌と異なり雄では性成熟に伴って発現が亢進していた。一方、コレステロール合成の律速酵素(HMG-CoA還元酵素)については、本酵素と異なり雌雄共に週齢変化はほとんど観察されなかった。更に、前駆白色脂肪細胞を用いた検討では本酵素はHMG-CoA還元酵素と異なり、ACC-1と同じく分化誘導後4日目をピークに発現することがわかった。さらに本酵素は雄の肥大脂肪細胞に特異的に高発現することがわかった。以上の結果から、本酵素はケトン体からの脂肪酸合成を通じて、脂肪細胞の肥大化に関わっている可能性が示唆された。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] Different localization of mRNA of acetoacetyl-CoA synthetase, a novel cytosolic ketone body-utilizing enzyme, from that of succinyl-CoA : 3-oxoacid CoA-transferase in rat brain.

    • 著者名/発表者名
      Ohnuki, M., Takahashi, N., Yamasaki, M., Fukui, T.
    • 雑誌名

      Biochim.Biophys.Acta (印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Different localization of mRNA of acetoacetyl-CoA synthetase, a novel cytosolic ketone body-utilizing enzyme, from that of succinyl-CoA:3-oxoacid CoA-transferase in rat brain.

    • 著者名/発表者名
      Ohnuki, M., Takahashi, N., Yamasaki, M., Fukui, T.
    • 雑誌名

      Biochim.Biophys.Acta (印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] M.Ohgami, N.Takahashi, M.Yamazaki, T.Fukui: "Cloning, characterization and expression of human acetoacetyl-CoA synthetase, a novel cytosolic ketone body-utilizing enzyme."Biochemical Pharmacology. 65(6). 989-994 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi