研究課題/領域番号 |
15590164
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
津山 新一郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30041346)
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研究分担者 |
清水 隆雄 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (10041336)
新田 哲也 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10325813)
前薗 理恵 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90381178)
村田 長芳 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60020765)
松下 幸恵 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80325787)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 胃 / 壁細胞 / プロトンポンプ / 腺内分布 / エズリン / クロライドチャンネル / 高圧凍結 / 凍結置換 / プトトンポンプ / 胃底腺 / 胃塩酸分泌 / 休止 / H^+K^+-ATPase / ガストリン / オメプラゾール / 急速凍結 |
研究概要 |
本研究の目的は胃底腺構成細胞の一つである壁細胞は酸分泌活性と休止状態で細胞内分泌細管・微絨毛と小管小胞間の膜の相互移行により大きくその形態を変える。この形態変化と酸分泌の活性・休止期の間での関連性を組織化学的に追求するものである。 活性・休止期は生理的には給食と48時間給水のみの絶食状態で作出され、さらに分泌刺激剤と分泌抑制剤投与群を比較した。試料は通常の方法では固定・脱水・包埋中に微細構造の変形、可溶性物質の移動、溶出の可能性が大きい為、光顕レベルではプロパン急速凍結、電顕レベルでは高圧凍結を用いその後、凍結置換を行い、微細構造の変形、可溶性物質の移動、溶出が起こる事を極力排除する方法で行った。 壁細胞の二つの微細構造:細胞内分泌細管・微絨毛と小管小胞は酸分泌活性時は細胞内分泌細管が開き微絨毛は高さ・長さを増し、休止状態では細胞内分泌細管は縮小、小管小胞が大きく発達する。その膜上のプロトンポンプH^+K^+-ATPaseは細胞内分泌細管、微絨毛膜上で機能し、細胞質内の小管小胞膜上の閉鎖構造系では機能休止状態となる。二つの微細構造の相互移行はアクチンがリン酸化エズリンにより細胞膜のCD44に係留され、エズリンの脱リン酸化により解離され係留が解かれる。これは生理学的、分子生物学的には推論されていたが、形態学的には未提示であった。本研究ではエズリンのリン酸化状態で腺頚部を中心とした細胞にエズリンの局在が見られ、また塩素チャンネルの腺内分布にも同部位に局在を明らかにする事ができ形態学的、組織化学的に局在を初めて提示し得た。刺激剤、抑制剤投与では細胞内分泌細管、小管小胞は極度に反応し、小管小胞の5層膜構造等の出現、多胞小体内がH^+K^+-ATPase抗体染色で陽性など、膜間相互移行の急激な応答像とも考えられる結果を得た。胃底腺壁細胞の機能の解明に貢献できる結果を得る事ができた。
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