研究課題/領域番号 |
15590169
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋一 岩手医科大学, 医学部, 教授 (40118253)
|
研究分担者 |
山内 広平 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (20200579)
似鳥 徹 岩手医科大学, 医学部, 講師 (90128934)
松下 靖 岩手医科大学, 医学部, 講師 (80295980)
齋野 朝幸 岩手医科大学, 医学部, 助手 (40305991)
燕 軍 岩手医科大学, 医学部, 助手 (20316350)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 細胞内情報伝達 / 細胞内カルシウムイオン濃度 / レーザー共焦点顕微鏡 / 人工皮膚 / 尿路系上皮 / 卵管上皮 / 鋤鼻器 / ATP / 細胞内カルシウムイオン / 上皮組織 / 共焦点レーザー顕微鏡 / 画像解析 / 生組織・細胞標本 |
研究概要 |
【到達目標】 上皮細胞本来の極性を保った標本を用いて,細胞周期の各段階と細胞の分化度に応じて,Ca^<2+>の動員と流入,消去系にどのような相違がみとめられるかを、細胞内カルシウム濃度([Ca^<2+>]_i変動を指標として解析する。 【結果】 ・レーザー光照射によりfree radicalが上昇することが確かめられたので、できる限りレーザーパワーを減衰させる実験条件を模索した。 ・レーザー破損により修理に3ヶ月を有し、また、それに引続いて対物レンズの損壊が続いて、計6ヶ月の実験中断を余儀無くされたため、当初の実験予定が大幅にずれ込んだ。 ・細胞が重畳した人工皮膚を使って、実験をおこなった。形態的には、基底層〜有棘層へと連なる正常な構造を有していたが、正常な皮膚の細胞では見られるATPに対する反応が[Ca^<2+>]_i解析では観察されず、実験標本系として不向きであることが確かめられた。 ・膀胱粘膜上皮では、細胞内カルシウム濃度変動は認められなかった。 ・性周期に応じて、機能と形態が著変する卵管上皮のイメージングを試みたところ、[Ca^<2+>]_iが律動的変動を示す細胞が観察された。この律動的変動は性成熟度と関係があり、6-8週齢のハムスター卵管上皮細胞では見られたのに対し、15〜20週齢では、それが消えた。 ・ラットの鋤鼻器官(ヤコブソン器官)と嗅粘膜の上皮細胞のイメージングをおこなった。雄の鋤鼻器官上皮は、妊娠雌の尿をに対して反応し、[Ca^<2+>]_iが上昇した。この反応はPKC抑制剤で増強した。 【まとめと展望】 ・不測のレーザー顕微鏡の事故と、予定していた標本(培養皮膚標本と膀胱移行上皮)の反応性の欠如により、当初の細胞周期と[Ca^<2+>]_i変動の関わりについて、なにかしらの結論を出すには至らなかった。 大正標本を卵管上皮或いは鋤鼻上皮に変えて実験をおこなったところ、個体の成熟度や性に応じて、[Ca^<2+>]_i依存性の細胞内情報伝達系に変化がおきていることがわかった。
|