研究課題/領域番号 |
15590189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
新里 直美 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (00237645)
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研究分担者 |
丸中 良典 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (00127036)
宮崎 裕明 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (30360027)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ナトリウム再吸収 / FAK / 上皮型ナトリウムチャネル / 調節性容積減少 / 細胞内クロライド濃度 / 細胞容積 / forcal adhesion kinase / チロシン脱リン酸化酵素 / イオン輸送 |
研究概要 |
腎遠位尿細管上皮組織でのナトリウム再吸収は血圧調節や体液量維持にとって重要な機能であり、血漿浸透圧によって厳密に制御されている。これまでに我々は、腎遠位尿細管上皮由来培養細胞であるA6細胞において、低浸透圧刺激がナトリウム再吸収を促進することを報告しているが、そのメカニズムは十分に明らかにされていない。低浸透圧刺激により、一過性の細胞容積膨張とそれに引き続く調節性容積減少という現象が観察され、その際に細胞内クロライド濃度が理論的には減少すると考えられている。本研究課題では、この調節性容積減少が低浸透圧刺激によるナトリウム再吸収に重要な役割を果たしているという仮説に基づいた研究を行い、調節性容積減少によるナトリウム輸送制御機構の解明をその目的としている。 本研究課題における平成16年度の研究成果として、低浸透圧刺激による調節性容積減少は、実際にA6細胞内クロライド濃度を減少させることをクロライド感受性蛍光色素を用いて明らかにした。また、調節性容積減少をクロライドチャネル阻害剤で阻害すると、FAKの脱リン酸化とナトリウム輸送が著しく阻害された。また、調節性容積減少をクロライドチャネル阻害剤で阻害すると、FAKのリン酸化は持続され、その際に、ナトリウム輸送の律速段階を担う上皮型ナトリウムチャネルの遺伝子発現も著しく阻害されることを見い出した。これらの結果から、低浸透圧刺激は、調節性容積減少を介したFAKのチロシン脱リン酸化によりナトリウム輸送を制御している可能性が示唆された。
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