研究課題/領域番号 |
15590232
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 崇城大学 (2005) 熊本大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
徳冨 直史 崇城大学, 薬学部, 教授 (30227582)
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研究分担者 |
徳冨 芳子 (徳富 芳子) 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (90253723)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ニューロン / シュワン細胞 / 再髄鞘化 / 磁気刺激 / ネクローシス / アポトーシス |
研究概要 |
BALB/cマウス脊髄後根神経節(DRG)細胞とシュワン細胞を共培養して、シュワン細胞の作るミエリン鞘によって髄鞘化したニューロン群からなるネットワーク構造を培養条件下に作製し、磁気刺激装置により高頻度刺激を持続的に与えた結果、ニューロンの神経突起が完全に露出した.24時間-36時間の磁気刺激を施して、ミエリン鞘が脱落したDRGニューロンを、刺激を止めて培養を続けると、再度髄鞘化が始まり、7日目には約50%のニューロンで著明な回復が見られた(変性軸索再生モデル). 本研究で開発した変性軸索再生モデルを用い、インフルエンザ脳症との関連が疑われているシクロオキシゲナーゼの2つのサブタイプ(COX1およびCOX2)の役割について、各サブタイプの阻害薬であるSC-560(COX1阻害薬)およびNS-398(COX2阻害薬)を用いて検討した.DRGニューロン・シュワン細胞共培養標本の生育過程を、第1ステージ(損傷後0日目-7日目)と第2ステージ(損傷後10日目-14日目)に分けて検討した結果、第1ステージでは、SC-560(10μM)処置群で神経突起の収束化および再髄鞘化が阻害されたのに対して、NS-398(10μM)はほとんど影響を及さなかった.一方、第2ステージでは、SC-560とNS-398ともに神経突起の収束化および再髄鞘化を阻害し、両薬物併用で、その効果は強められた.以上の結果から、神経損傷からの回復過程のステージに依存して、COX1とCOX2が重要な役割を果たしていることが示唆された. 以上の知見をもとに、今後、インフルエンザ脳炎の予防と予後管理、特に、処方薬の選択に関わる基礎研究ならびに臨床研究が遂行され、より安全な非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の開発が行われることが期待される.
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