研究課題/領域番号 |
15590235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
重信 弘毅 東邦大学, 薬学部, 教授 (50012654)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マウス心筋 / 活動電位 / 変力作用 / α-作用 / Na+,Ca2+-交換反応 / エンドセリン / アンジオテンシン / SEA0400 / Na^+Ca2^<+->交換反応 / Na+,Ca2+-交換 / Rho kinase |
研究概要 |
1)α受容体刺激に対するマウス心室筋の陰性変力反応に関して、各種の選択的拮抗薬を用いて検討した結果、この反応がチロシンキナーゼ、D-phosphatide phosphohydrolase経路、およびプロテインキナーゼCの活性化を介していることを示唆する知見が得られた。そして最終的には、これまで確認してきたようにreverse modeのNa+,Ca2+-交換反応を活性化することによって陰性変力作用を現すものと考えられる。 2)心室筋とは対照的に心房筋においては、ET-1、AII、およびPGF2αは陽性変力作用を現すが、このメカニズムについて検討した。Rho-associated kinase (ROCK)の阻害薬であるY-27632を存在させることにより上記の薬物による陽性変力反応が抑制されたことからこの反応にはRho/ROCK経路が関与していることが示唆された。 3)α_1受容体刺激やET-1などによる陰性変力作用などの特殊な性質の基本にある機序としてNa+,Ca2+-交換反応(NCX)の関与を示唆した。これはNCXの極めて選択的な阻害薬SEA0400を開発することにより解明することができた。 ・NCXはadultマウス心室筋の活動電位後期再分極相においてCa^<2+>排出を行っている。 ・マウスに特徴的な負の階段現象は収縮頻度が高くなるほどNCXを介したCa^<2+>排出が増加し、SRが制御しうるCa^<2+>量が減少することにより起こる。 ・Adultマウス心室筋におけるα_1受容体刺激、AT IIおよびET-1の陰性変力作用は、NCXの活性化という共通の機序に基づく。 ・マウスにおけるα_1受容体を介した変力反応の発達に伴う陽性から陰性への変化は、収縮力制御におけるNa+,H+-交換反応の寄与が減少し、NCXの影響が増大することにより引き起こされる。
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