研究課題
基盤研究(C)
1)抗ウイルス活性評価(1)抗HIV活性測定試験:抗HIV活性評価試験としては、ヒトCD4陽性T細胞株であるMT-4細胞にHIVを感染させ、ウイルス感染によって生じる細胞変性効果(CPE)の阻止力を検討することで活性を評価した。CPEの阻止は、MTT法で測定した。試験した物質は、赤ピーマンのAnastasia Red、柿の皮の抽出物の他、Azulene誘導体、Tropolone誘導体、インド産医用植物であるIndigoferacordifora抽出物などについて検討した。また、以前からわれわれの研究室で行っていた合成ペプチドT134やT140の誘導体、硫酸化絹タンパク質等についても抗HIV活性評価を行った。(2)抗HSV活性測定試験:単純ヘルペスウイルスの感染・増殖に対する抑制効果を、Vero細胞を感染標的細胞とした実験系で、上記の試験物質によるCPE阻止力で評価した。2)抗腫瘍活性評価(1)ヒト口腔腫瘍細胞株である、HSG、HSC-2、HSC-3およびヒト正常細胞であるHGF、HPC、HPLFに対する、上記試験物質の増殖抑制効果を検討した。(2)DNAフラグメンテーション:試験物質のアポトーシス抑制作用を、試験物質で処理した細胞のDNAフラグメンテーションをみることにより検討した。(3)抗がん薬に対する多剤耐性遺伝子であるMDR1/AをトランスフェクションしたマウスTリンパ球細胞株であるL5178細胞を用いて、耐性遺伝子の発現抑制作用を検討した。(4)他に、カスパーゼ活性測定やESR spectroscopyを用いてラジカル活性を測定した。(5)ケモカインレセプターCXCR4のアンタゴニストである合成ペプチドT134やT140の誘導体のメラノーマ細胞転移抑制効果についても検討を行った。上記試験結果より、Anastasia Red抽出液や柿皮抽出液には、有意な抗腫瘍活性や多剤耐性遺伝子の発現抑制作用があることが分かった。また、Tropolone誘導体にはラジカル関与のレドックス反応による抗腫瘍活性がみられた。さらに、CXCR4アンタゴニストがマウスメラノーマ細胞の肺転移を抑制することも分かった。
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