研究課題/領域番号 |
15590250
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
中村 史雄 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10262023)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | チロシンホスファターゼ / ニューロピリン1 / PTPδ / セマフォリン / Sema3A / 神経回路形成 / ニューロピリン / プレキシン |
研究概要 |
ニューロピリン1(NRP1)とPTPδの相互作用の検討:昨年度見いだした細胞外領域における2分子の相互作用をさらに検討した。マウス脳より抗PTPδ抗体を用いて免疫沈降を行ったところ、NRP1が免役共沈した。これは生体内においても2分子が相互作用していることを示す。 COS-7細胞にNRP1とPTPδを同時に発現させ、セマフォリン-3A(Sema3A)を添加すると、細胞の形態変化が見いだされた。この反応は以前に報告されたNRP1とPlexin-Aの複合体によって媒介される反応に類似した。またNRP1,PTPδをそれぞれ単独で発現させた細胞ではSema3Aによる形態変化は見いだされなかった。 次にこの反応がPTPδの細胞内ホスファターゼ領域により媒介されるかを検討した。PTPδは2つのホスファターゼ領域(D1,D2)を持ち、D1領域のみに酵素活性があると考えられている。D1領域の変異体とNRP1を共発現させた細胞は、Sema3Aによる形態変化を起こさなかった。一方、D2領域の変異体は野生型と同様に反応を媒介した。この結果はPTPδD1領域のホスファターゼ活性によりSema3Aの反応が細胞内へ伝えられることを示唆している。さらにPTPδと同じファミリーの分子であるLARやPTPσを用いて同様の実験を行ったが、細胞の形態変化は見いだされなかった。 以上の結果からNRP1・PTPδ複合体は、NRP1・Plexin-A複合体とは異なる新たなSema3Aの機能的受容体と考えられた。
|