研究課題/領域番号 |
15590299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
加藤 良平 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30152755)
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研究分担者 |
村田 晋一 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (20229991)
中村 暢樹 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (40332671)
近藤 哲夫 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (30334858)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 若年者甲状腺癌 / RET遺伝子 / 遺伝子再構成 / 免疫組織化学 / RT-PCR / 日本人 / ホルモン産生 / in situ hybridization |
研究概要 |
研究成果の概要 若年者に発生する甲状腺癌は、より高齢者の患者から発生する甲状腺癌に比較して、増殖性や浸潤傾向がより強く、また転移や再発をきたす率も高いことが報告されている。我々は、若年発生の甲状腺癌の生物学的な特性を把握し、その背景となる遺伝子変異(RET/PTC1,RET/PTC3)について、分子病理学的立場から検討した。 1.RET遺伝子の再構成は、甲状腺腫瘍の中で、乳頭癌症例にのみ認められ、本腫瘍の特徴的な遺伝子変異であることが示唆された。 2.169例の乳頭癌では、RET遺伝子再構成は48例(28.4%)に見出された。従来日本人の乳頭癌ではRET/PTCの頻度は低いことが指摘されていたが、本件球の結果では、欧米人での頻度と大きな差が無いことが示唆された。 3.年齢別に見ると、20歳以下の患者から発生した乳頭癌例でRET遺伝子再構成の頻度が最も高く、31例中13例(41.9%)で陽性となった。とくにRET/PTC3の頻度が、若年者で高いことが示唆された。 4.組織学的には、RET/PTC3は若年発生乳頭癌の中でも、充実亜型で高頻度に見出された。 以上より、高ヨード摂取が特徴とされる日本人の甲状腺乳頭癌の発生に、RET遺伝子再構成は重要な役割を果たすことが推察され、とくに若年発生の乳頭癌で強い関連性があることを証明した。
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