研究課題/領域番号 |
15590315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
佐藤 雄一 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (30178793)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | in situ hybridization / ホルマリン固定 / パラフィン包埋 / AMeX固定 / mRNA / β2-microglobulin / autocrine motility factor / glioblastoma / rapid ISH法 / insulin / glucagon / 組織マイクロアレイ / β2-microglobulin遺伝子 / 固定法 / 蛋白分解酵素 |
研究概要 |
特定の蛋白の発現は免疫染色法を用いて半定量的に検討されている。今回、mRNAを標的としたin situhybridization(ISH)法での半定量的解析を目指し、固定と蛋白分解酵素処理との関係をヒトの各種正常組織を材料としhouse keeping geneであるβ2-microglobulin(β2M)mRNAの発現を対象として検討した。その結果、心臓を除く全ての組織で、10%ホルマリンで室温1日固定が最もmRNA発現を維持していた。固定時間は1〜16日間まで延長したが、固定時間の延長に伴い、発現性が低下した。また、同一の固定時間でも組織により最適な蛋白分解酵素処理の条件が異なることが明らかとなった。さらに、4℃で長期間保存した薄切切片であっても薄切直後の切片に比して、mRNA発現量は低下することも明らかとなった。AMeX固定組織はDNA、RNA、蛋白質の保存と携帯の保存性に優れた組織の固定包埋法である。この組織のmRNA・ISH法への応用を試みた。その結果、脱パラフィン後に4%パラホルムアルデヒドで室温20分間前固定し、1μg/ml proteinase Kを用いて37℃で15分間処理することで安定して強いmRNAの発現が検出できることを見出した。AMeX固定することにより、長期間安定して蛋白や核酸の抽出と分子病学的検討や各種組織化学的染色が可能であり、様々な用途に応用可能な組織の固定包埋法であることが再確認された。ホルマリン固定・パラフィン包埋された膠芽細胞腫症例を用いて、β2M mRNAをコントロールに、autocrine motility factor(AMF)mRNAの発現を検討した。その結果AMFの発現は腫瘍の悪性度や患者の予後と相関していることを見出した。また、mRNAの発現を3時間以内に同定できるrapid ISH法を開発した。
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