研究課題/領域番号 |
15590326
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
石川 雄一 財団法人癌研究会, 癌研究所・病理部, 部長 (80222975)
|
研究分担者 |
清水 弘之 岐阜大学, 医学部, 教授 (90073139)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | Werner症候群 / 老化 / 悪性腫瘍 / 遺伝病 / 腫瘍スペクトル / 発がんメカニズム / 発がんリスク / 非上皮性腫瘍 / 廊下 |
研究概要 |
成人型早老症として知られるWerner症候群は、癌の多発も注目されており、老化と癌の関係を解明する上で興味あるモデルである。我々はこれまで、Werner症候群に発生した癌に関して、一般集団では比較的稀な6種類の腫瘍(甲状腺癌、骨の肉腫、軟部肉腫、顆粒球系腫瘍/MDS、髄膜腫、およびメラノーマ)が多いこと、一般の高齢者に多い癌(大腸癌、胃癌、前立腺癌など)は少ないことなどを解明してきた。 本研究では、Werner症候群における発がんをめぐる2つの問題:(1)WRNヘリカーゼの欠損と発がんメカニズムの関係、(2)Werner症候群における発がんリスクの推定、に取り組んでいる。 本年は、1996年に発表した腫瘍スペクトルをupdateする作業を行った。すなわち、日本人Werner症候群症例の報告を邦文、外国語あわせてすべて収集し、これまで収集してきた腫瘍ファイルを更新した。 その結果、(1)に関連して、肺では、原因と組織型・遺伝子変異との関連が比較的なので、肺の悪性腫瘍7例を収集して、解析の準備をした。 (2)に関しては、関連施設および研究協力者からの情報提供、および文献検索により、非上皮性腫瘍133個(うち悪性110個)、上皮性悪性腫瘍75個のデータを収集した。非上皮性腫瘍のスペクトルは、皮下を含む軟部肉腫が37例、メラノーマ34例、白血病/MDS23例、髄膜腫21例、骨の肉腫14例、脳腫瘍4例である。上皮性腫瘍では、甲状腺癌28例、皮膚癌10例、肝癌7例、乳癌6例、胃癌5例、肺癌5例、大腸癌1例、前立腺癌0例であった。1996年の集計と比較して、軟部肉腫の増加、およびメラノーマ以外の皮膚癌も多くなっていることが目立った。特に皮下の肉腫も入れると、皮膚に関連した悪性腫瘍は実に39例となった。内訳は、悪性では、メラノーマ23、基底細胞癌5、扁平上皮癌3、脂腺癌1、ボーエン病1、癌腫NOS1、良性(ないし境界病変)では、光線角化症1、母斑細胞性母斑1、皮下肉腫では、悪性線維性組織球腫2、急性T細胞白血病1であった。
|