研究課題/領域番号 |
15590382
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
谷本 弘一 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40188389)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 腸球菌 / 接合伝達性プラスミド / 転写調節 / 調節遺伝子 |
研究概要 |
平成14年度までの研究でpMG1プラスミドの全塩基配列の決定を行い、その結果を用い転写産物の解析を行ったところtra遺伝子群は複数の転写単位によって成り立っていた。また、ORF20遺伝子への挿入によって下流の多くの遺伝子が一切転写されなくなった。 これまでの結果を踏まえ今回の研究(平成15〜16年度)において以下の4点を明らかにした。 1)ORF20の直前には強力なプロモーターがあり、その活性はORF20::Tn917挿入変異株においては著しく低下した。一方、クローン化されたORF20プロモーター活性はtransに供給されるORF20によって上昇した。これらの結果からORF20は自身のプロモーターからの転写促進因子である事がわかった。また、tra領域の転写単位をRT-PCRとノーザン・ハイブリダイゼーションによって正確に決定した結果、ORF13〜15、ORF16〜19、ORF20〜43、ORF44〜49の4つの転写単位がある事がわかった。 2)ORF20の上流にある転写単位における挿入変異によってORF20の転写が増大する事がわかっていた。この負の調節遺伝子を特定するためにORF20からの転写の抑制が解除される突然変異を相補し、再びORF20の転写抑制をかける事がわかっているクローン化された断片(ORF13〜19を含む)に対してtransposon mutagenesisを行ったところORF13から始まる転写が必要でORF15以降は必要ない事がわかった。また、ORF13単独では相補しない事からORF14からORF15直前までの領域が必要である事が明らかになった。 3)DNA断片をクローニングベクターにクローン化し、pMG1によって可動化されるかどうかを調べる事によりoriT領域を決定したところORF44の直前に存在する約180bpの領域がoriT活性を持つ事が明らかになった。 4)受容菌としての能力を欠いた突然変異体と親株から細胞表層蛋白質を抽出し、2次元電気泳動を行い、蛋白質産生パターンを比較する事により供与菌・受容菌間の相互作用に関与する蛋白質を明らかにすることを試みてきたが現在までのところ親株と突然変異体の蛋白質産生パターンに明確な違いが観察されなかった。
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