研究課題/領域番号 |
15590398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
松井 英則 北里大学, 北里生命科学研究所, 講師 (30219373)
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研究分担者 |
関矢 加智子 北里大学, 薬学部, 講師 (30050579)
江口 正浩 北里大学, 北里生命科学研究所, 助手 (00312215)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | サルモネラ / ワクチン / ストレス応答 |
研究概要 |
研究目的 1.ストレス応答プロテアーゼと病原性の関係を明らかにする。 2.ストレス応答プロテアーゼ欠損Salmonella typhimurium経口接種により誘導させる免疫応答を明らかにする。 3.ストレス応答プロテアーゼ欠損サルモネラのワクチンとしての可能性を明らかにする。 研究成果 1.S.typhimuriumのストレス応答プロテアーゼであるlon遺伝子あるいはclpXP遺伝子を欠損させるとマウスに対する菌の病原性が低下する。lon欠損変異株は、上皮細胞への菌の侵入性が向上するが、マクロファージ内での増殖性が低下した。lon欠損変異株は多鞭毛体を形成するが、やはりマクロファージ内での菌の増殖性が低下した。 2.S.typhimurium lon欠損変異株およびclpXP欠損変異株をBALB/cマウスへ経口投与すると、一回の投与のみで、1年以上に渡り、強毒株の攻撃を防御した。両変異株を投与されたマウスは体液性免疫(血清中の抗サルモネラIgGと粘液中の抗サルモネラIgAの値の上昇)と細胞性免疫(マクロファージの活性化)の両方が誘導され、経口のみならず皮下よりの攻撃に対しても完全に感染を防ぐことができた。また、同時にListeria monocytogenesの感染に対しても防御効果を示した。 3.マウスモデルにおいては特にS.typhimurium lon欠損変異株がワクチン効果が確認された。BALB/cマウスのみならず、S.typhimuriumに対する感受性が極めて高いC57BL/6においても安全性と有効性が確認された。更に、C57BL/6マウスから作製したのIL-5レセプターノックアウトマウスにおいてもワクチン効果を示した。以上の結果より、産業動物(ウシ、ブタ、ヒツジ、等)のサルモネラワクチンとしての応用が期待される。
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