研究課題/領域番号 |
15590447
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 大阪府立成人病センター(研究所) |
研究代表者 |
松本 美佐子 大阪府立成人病センター, 研究所, 部門長 (30332456)
|
研究分担者 |
瀬谷 司 北海道大学, 大学院・医学研究科・病態制御医学講座, 教授 (10301805)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | Innate immunity / Toll-like receptor / Adaptor molecule / Dendritic cell / Type I interferon / double-stranded RNA / Viral infection / Interferon regulatory factor / Signal transduction |
研究概要 |
Toll-like receptor 3(TLR3)は線維芽細胞の細胞表面に存在し、ウィルスdsRNAの合成アナログであるpoly(I : C)を認識して、MyD88非依存的経路でタイプIインターフェロン(IFN-α/β)産生を誘導する。本研究では、TLR3に会合する新規アダプター分子、TIR-containing adaptor molecule-1(TICAM-1)を同定し、dsRNAによるIFN-α/β産生に、TLR3-TICAM-1という新規シグナル伝達経路が関与することを明らかにした。TICAM-1は、712個のアミノ酸からなり、分子中央部にTIRドメインを、N末端側及びC末端側にそれぞれプロリンに富んだ領域を有した。TICAM-1の下流にはIRF-3、NF-κB、AP-1活性化経路が存在し、強力にIFN-βの転写を誘導することが明らかとなった(Nature Immunol.4,2003)。更に、データベースサーチよりTICAM-1とホモロジーを有する分子TICAM-2を見出した。TICAM-2はTLR4とのみ会合し、TLR4の下流ではTICAM-2/TICAM-1複合体によりIFN-β産生が誘導されることを明らかにした(J.Biol.Chem.278,2004)。また、抗TLR3mAb(TLR3.7)を用いた解析から、TLR3が骨髄系樹状細胞の細胞内コンパートメントに局在すること、dsRNAによるTLR3を介したシグナル伝達にはエンドソームの成熟化が必須であることを明らかにし、dsRNAの認識にTLR3以外の分子が関与する可能性を示唆した(J.Immunol.171,2004)。TLR3が存在するオルガネラは既知のオルガネラマーカーで染色されず、現時点では未同定であり、樹状細胞でのTLR3の機能を明らかにするためにも今後の同定が期待される。
|