研究概要 |
申請者は、これまでインターロイキン18(IL-18)の種々の免疫応答調節機能について研究を行い、その作用機序として、免疫担当細胞の膜抗原蛋白である接着分子ICAM-1、B7、CD40を介する免疫細胞間相互作用の亢進が関与することを報告した。一方、炎症・免疫担当細胞で産生放出される内因性誘導型ヒスタミンの機能解析を行った結果、ヒスタミンは抗原提示細胞上の接着分子の発現抑制を介して免疫応答を制御することを見い出した(1)。このような、IL-18によって増幅される免疫炎症反応応答は、実験的肝炎モデルマウスにおいても認められ、さらに内因性誘導型ヒスタミンがH2受容体を介して肝炎を抑制することを報告した(2)。また、他のオータコイドのプロスタグランディン(PG)E1、PGE2、アドレナリンがヒスタミンの効果を模倣することを見い出した(3-8)。 1. J.Pharmacological.Sci.,92:7-12,2003.,review. 2. Gastroenterology,127:892-902,2004. 3. J.Pharmacol.Exp.Ther.,304:634-642,2003. 4. Transplantation,75:2100-2015,2003. 5. J.Pharmacol.Exp.Ther.,307:1188-1195,2003. 6. J.Neuroimmunol.,151:137-47,2004. 7. J.Pharmacol.Exp.Ther.,309:1213-1220,2004. 8. Transplantation,77:293-301,2004.
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