研究課題/領域番号 |
15590477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
保嶋 実 弘前大学, 医学部, 教授 (90142934)
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研究分担者 |
庄司 優 弘前大学, 医学部, 助教授 (10226300)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高血圧 / Gitelman症候群 / サイアザイド感受性NaCl共輸送体 / 変異 / 一塩基多型(SNPs) / 連関解析 / サイアザイド感受性Na-Cl共輸送体 |
研究概要 |
ナトリウム代謝に関連する腎曲尿細管サイアザイド感受性Na-Cl共輸送体(TSC)の機能異常は、高レニン血症を呈するGitelman症候群として知られており食塩感受性高血圧の鏡像と考えられている。食塩感受性高血圧の遺伝的背景の解明のためGitelman症候群36例についてTSC遺伝子解析を行った。その結果、24例に19変異が検出され、その中でR261C、N406H、A523T、M6721、R1009Q、N1014K、エクソン9の1塩基欠失(3C/2C)、エクソン16の1塩基欠失(5C/4C)の8変異はこれまで報告されていない新規の変異であった。36例中、ホモ型+コンパウンドヘテロ型が1例、ホモ型が8例、、コンパウンドヘテロ型が13例、ヘテロ型が2例であった。エクソン16の1塩基欠失(5C/4C)を認めた5例は、いずれも北東北地域で検出されており、地域により特定の変異が集積している可能性が示唆された。連関研究では、若年高血圧32例と高齢で正常血圧を示す20例で、検出されたTSC変異と2711G/A(R904Q)多型についてPCR-RFLP法で解析を行った。両群で上記変異は認められず、また2711G/A多型についても遺伝子型の頻度に差を認めなかった。さらに、低K血症におけるTSC遺伝子の変異検出頻度を明らかにするため、地域住民1,407例のうち血清K値が3.5mmol/l未満の26例について同様にTSC遺伝子解析を行った。その結果、T180K、L849H、R919Cの3変異が検出され、うちコンパウンドヘテロ型が1例、ヘテロ型が5例であり、変異検出頻度は23%で、変異型アリルの検出頻度は13.5%であった。今後、さらにTSC以外のNaCl再吸収機能を介して血圧調節に関与する共輸送体・チャネル遺伝子多型の食塩感受性高血圧における病態的意義について検討する必要が示唆された。
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