研究課題/領域番号 |
15590497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
陳 戈林 昭和大学, 医学部, 助手 (60266111)
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研究分担者 |
福地 邦彦 昭和大学, 医学部, 助教授 (70181287)
高木 康 昭和大学, 医学部, 教授 (30138490)
五味 邦英 昭和大学, 医学部, 教授 (60053980)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Helicobacter pylori / パルスフィールドゲル電気泳動 / genotype / 除菌療法 / 薬剤耐性 / PCR / cagA / cancer / 感染率 / 家族内感染 / HpSA ELISA / パルスフィールドゲル電気泳動法 |
研究概要 |
分子生物学的手法により、Helicobacter pyloriの除菌療法効果判定、感染率の推移の検討、およびH. pyloriの病原因子cagAの保有率の検討を試みた。 一年目の検討では、2001年1月〜2002年1月にLPZ+AMPC+CAM3剤による除菌療法を施行した14症例の治療前および治療2〜3ヶ月後の、計28検体を対象とし、除菌療法前後に検出されたH. pyloriのAMPC、CAM、MNZ3剤に対する感受性パターンの比較と、Pulsed field gel electrophoresis (PFGE)によるゲノム型解析により、除菌失敗例の原因を検討した。除菌失敗の5症例とも治療前後のゲノム型は一致した。3症例では除菌前後に3剤ともに感受性であり、残り2症例では、治療前にCAMに1次耐性であり、除菌による耐性獲得とはいえなかったため、除菌失敗原因は、耐性化や再感染ではなく、除菌薬を正確に服用しなかったためと考えられた。 二年目の検討で、糞便中抗原検出試薬HpSA ELISAを用いて、H. pyloriの感染率の推移、および日常的にH. pyloriを扱う臨床検査技師の感染状況を検索した。感染率は10年前と比べ、各年齢層の陽性率がシフトしたのみであった。日常的にH. pyloriを扱う検査技師の7名のうちでは、2名でH. pylori糞便中抗原が陽性であった。内視鏡検査等の医療従事者がH. pyloriの感染率が50%以上との報告に比べ、H. pylori検査に関わる細菌検査技師にはこの現象は認められなかった。 三年目に、PCRにより、H. pyloriの病原因子cagAの検索を行った。臨床分離株108株中106株がcagAを保有しており、本邦で、臨床分離株の95〜100%がcagAを保有しているとの報告と一致した。cagAの保有は、H. pyloriによる発症、あるいは予後診断の指標とならないことが示唆された。
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