研究課題/領域番号 |
15590507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
邵 力 山形大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80344787)
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研究分担者 |
渡辺 久剛 山形大学, 医学部, 助手 (00332536)
高橋 達也 山形大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50304928)
深尾 彰 山形大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80156736)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | C型肝炎 / 肝がん / 遺伝子多型 / ADH / ALDH2 / ADH2 |
研究概要 |
C型肝炎ウイルス(HCV)による肝細胞がん(以下肝がん)発生の機序を解明するためには、ウイルス自体の影響に加え、宿主側の要因(ライフスタイルや遺伝子など)の差異の検討も重要である。本研究は、HCV感染に伴う肝がん罹患のリスクについて、アルコール摂取量とアルコール代謝関連酵素であるアルコール脱水素酵素(ADH2)およびアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)をコードする遺伝子の多型(single nucleotide polymorphism, SNP)の関連性を検討するために、hospital-based症例対照研究を施行した。内訳は症例がHCV肝がん患者92人、対照がHCV非肝がん患者115人であった。アルコール摂取量は問診により調査した。また、SNPは末梢血より採取したDNAよりPCR法を用いて測定した。アルコール摂取レベル、ALDH2遺伝子多型、その他の危険因子は多変量ロジスティック解析を用いて解析した。高年齢、血清ALT値の上昇、肝硬変、および喫煙・飲酒歴において肝がん罹患との強い関連性を認めた。これに対し、ADH2、ALDH2遺伝子多型と肝がん罹患には関連性が認められなかった。肝がん罹患に関してはADH2、ALDH2遺伝子多型とアルコール摂取レベルの相互作用も認めなかった。今回の結果は日本国内における別の調査の結果と一致していたが、一方でALDH2遺伝子多型は肝がんに関連しているという別の報告もあった。これらの結果は同じSNPの関連性の調査が、多施設において実施されることが重要であること示している。
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