研究課題/領域番号 |
15590515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
胥 宝会 鹿児島大, 医歯(薬)学総合研究科, 助手 (00264408)
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研究分担者 |
青山 公治 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70117472)
竹内 亨 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00188161)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 肺免疫系 / 老化 / リンパ球 / 接着分子 / ケモカイン / リンパ組織 |
研究概要 |
本年度では、老化による肺リンパ球サブセットとその細胞接着分子発現の変動ならびにリンパ組織ケモカインケモカインSLCとMIP-3の欠損による影響を中心に研究を展開し下記の成果を得た。 1.若年マウスの肺では、B細胞がほぼT細胞と同様な頻度であった。T細胞のうち、CD4陽性T細胞はCD8陽性T細胞を上回り、両者の比は平均で4-5であった。また、CD4細胞の半分近くはCD44^<high>CD45RB^<low>またはL-selectin-のメモリーT細胞であった。肺のリンパ球における接着分子に関しは、LFA-1は殆どのT細胞とB細胞に陽性であった。L-セレクチンはT細胞の半分近くには陽性で、B細胞には殆ど陰性であった。アルファ4インテグリンはB細胞の殆どに陽性で、T細胞の半分近くには陽性であった。また、ベタ7インテグリンの発現ではB細胞の陽性率がT細胞よりやや高い傾向を示した。 2.老化マウスでは、肺リンパ球のT/B比はリンパ節と末梢血と同様に若年層より有意に低下した。しかし、老化マウスではリンパ節、パイエル板、脾臓と末梢血にはCD4/CD8の比は増加したが、肺には変化はなかった。また、老化マウスの肺ではCD44^<high>CD45RB^<low>メモリーCD4細胞は増加した。接着分子に関しては、アルファ4インテグリン陽性T細胞の割合は増加したが、その以外の変化は認められなかった。 3.正常の老化マウスとは異なり、リンパ組織ケモカインケモカインSLCとMIP-3の欠損老化マウス(plt/plt)では肺のT細胞増加とB細胞の減少によりT/Bの比は増加したのに対し、CD8細胞の増加によりCD4/CD8の比は減少した。また、CD44^<high>CD45RB^<low>とL-selectin-のメモリーCD4のいずれも増加した。さらに、老化plt/pltマウスでは肺のアルファ4インテグリン陽性T細胞が正常老化マウスより多かったことが認められた。 4.老化マウスでは若年マウスになく、気管支付属リンパ節(BALT)という二次リンパ組織が存在することが認められた。正常老化マウスのBALTは非常にorganizeした構造を示したのに対し、老化マウス(plt/plt)のBALTはdiffuseした構造を示した。
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