研究課題/領域番号 |
15590562
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
山田 裕一 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70158228)
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研究分担者 |
石崎 昌夫 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10184516)
本多 隆文 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60097441)
釣谷 伊希子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (30159040)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 飲酒 / 遺伝子型 / ALDH2 / CYP2E1 / アセトアルデヒド / ADH2 |
研究概要 |
石川県内に立地するある電子部品製造工場の35-59歳の男性労働者853人よりランダムに抽出した200人について、飲酒量(過去1年間の平均的1日飲酒量と前日の飲酒量)、喫煙量、運動習慣などの聞き取り調査が山田(研究代表者)と石崎(資料収集、評価担当)によって行われ(平成15年11月)、同時に採取した静脈血中の白血球よりDNA試料を作成し、ALDH2およびCYP2E1の遺伝子型を同定した(平成16年3月)。一方、同時に採取した尿試料中の結合型エタノールとアセトアルデヒドの分析が東邦大学医学部・今井常彦講師の協力によって行われた(平成16年12月)。それらのデータに基づき、飲酒によるアルデヒド体内蓄積がアルコール代謝酵素の遺伝子形によってどのように影響を受けるのかを本多(統計解析担当)が解析し、以下の結果を得た。 対象者のALDH2およびCYP2E1の遺伝子型の頻度は従前の日本人一般集団での報告と一致したが、非飲酒者23%、週あたりエタノール摂取量が200g未満の「適量」飲酒者63%、200g以上の健康に有害影響を与えうる「過量」飲酒者14%で、全体として飲酒量の少ない集団であった。この集団で、飲酒量の増加と尿中エタノール濃度の上昇が有意の関連性を示し、尿中アセトアルデヒド濃度はエタノール濃度と高い相関を示した。しかし、このような関係にALDH2およびCYP2E1の遺伝子型は有意な影響を与えなかった。さらに、飲酒量の増加にともなう血圧、血清肝酵素活性、脂質、尿酸、糖濃度の上昇の程度に尿中アセトアルデヒドは有意の影響を与えなかった。すなわち、飲酒量の少ない一般集団での飲酒の健康影響に対するエタノール代謝系酵素の遺伝的多形性およびアセトアルデヒドの関与は明らかでなかった。
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