研究課題/領域番号 |
15590611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 裕輔 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30281900)
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研究分担者 |
渡 二郎 旭川医科大学, 医学部, 助手 (10311531)
高後 裕 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10133183)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 大腸sm癌 / 内視鏡治療 / 機能性磁性微粒子 / 超音波内視鏡 / リンパ節転移 / 温熱療法 / 表面型腫瘍 / sm浸潤距離 / 簇出 |
研究概要 |
本研究は、これまで外科治療の対象とされていた大腸sm癌に対する内視鏡治療適応拡大の可能性を探索する予備的実験である。i)リンパ節をバイオターゲットとする機能性磁性微粒子を封入したリポソーム(magnetite cationic liposomes : MCL)を作成し、ii)超音波内視鏡をdelivery systemとして、MCLを粘膜下に局注し所属リンパ節に集積させ、その後iii)電磁波照射を行いMCLを発熱体とすることで所属リンパ節に転移した癌の非手術的焼灼(温熱療法)が可能となるはずである。Yanaseらの方法に準じ(Jpn J Cancer Res 89,1998)MCLを作成した。13週齢Wister系雄性ラット(約300g)をエーテル麻酔下で開腹後、直腸壁内にMCL 0.1ml (Magnetite 1.7mg/ml)を局注し、2時間後、24時間後の腸管壁の病理組織所見と、超音波所見(使用機種:Fujinon社製SP701、20MHz)を比較検討した。MCLを局注した腸管壁の病理組織所見は、2時間後には粘膜下層を主体としたリンパ球の集簇を認め、その中に鉄染色陽性のMCLが確認された。同部位の超音波所見は高エコースポットとして描出された。局注部の近位リンパ節さらに遠位リンパ節にも、鉄染色陽性のMCLを認めた。リンパ節内でのMCLは、近位リンパ節ではmedullary sinusとgerminal centerに、遠位リンパ節ではmarginal sinusに局在した。MCLを取り込んだリンパ節の超音波所見は音響効果を伴う高エコースポットが混在する高エコー像として描出された。これらの病理学的所見および超音波所見は24時間後も同様に持続していた。今後、腫瘍に親和性の高い造影剤を開発し、温熱治療による、より選択的な腫瘍の組織破壊法の臨床応用を目指したい。
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