研究課題
基盤研究(C)
[肝前駆細胞分離とHNF-4遺伝子導入による分化誘導]MACSにて分離したhematopoietc lineage陰性細胞は、胎児肝細胞全体の約10%を占めており、lineage陽性の細胞と比較すると高度の増殖能を有し、また継代が可能であった。分離直後の肝前駆細胞は、肝細胞、胆管細胞、膵臓由来遺伝子を発現しており、多分化能を備えていた。肝前駆細胞にHNF4遺伝子を強発現させたところ、肝細胞特異的遺伝子の発現が増強し、肝細胞への分化が促進された。.[HNF-4導入肝前駆細胞の肝硬変モデルマウスへの治療効果]Dimethylnitrosamine(DMN)を腹腔内に投与することで肝硬変マウスを作成し、HNF-4を導入したGFP-トランスジェニックマウス由来の胎児肝前駆細胞を尾静注し、その治療効果を検討した。コントロール群とLacz群にはマウス生存率に有意差を認めなかったが、コントロール群とHNF-4群間において、生存率に有意の改善が認められた。宿主肝の組織学的検討よりLaczならびにHNF-4遺伝子導入細胞群ともにGFPにより発光する胎児肝前駆細胞を確認することができたが、両群間において移植細胞数に明らかな差異は認められなかった。しかしながら、肝内のHNF-4mRNAならびにApoA1 mRNAをNorthern blotにて検討したところ、HNF-4遺伝子導入細胞群において遺伝子発現の増強が確認された。[細胞外マトリックスによる肝細胞分化におけるシグナル伝達]種々の細胞外マトリックス上で培養された肝細胞において、異なる細胞形態と肝細胞特異的遺伝子の発現がみられた。DNAマイクロアレイによる検討から、Engelbreth-Holm-Swarm(EHS)gel上で培養した肝細胞において、PIP_2 phosphatase mRNAやcofilin等の細胞骨格に関連した遺伝子の発現変化が認められた。collagen上で培養した肝細胞ではPIP_2が強発現していたが、EHS gel上の細胞では発現が低下していた。EHS gel上の肝細胞ではactinが脱重合していたが、collagen上の肝細胞ではactinは重合していた。EHS gel上の肝細胞にPIP_2を添加するとactinの重合が増加する一方で、albumin mRNAの発現は低下した。反対にactinの脱重合を誘導するgelsolinを添加すると、collagen上の肝細胞でalbumin mRNAの発現は増加した。また、EHS gel上の肝細胞に対してHNF-4ならびにHNF-1 siRNAを添加すると、細胞骨格や形態に変化を認めなかったがalbumin mRNAの発現は低下した。
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