研究課題/領域番号 |
15590638
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
近藤 孝晴 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (20135388)
|
研究分担者 |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (90303651)
山本 明子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助手 (60402385)
成瀬 達 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50180550)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 慢性膵炎 / 嚢胞線維症 / CFTR / 汗中Cl^-濃度 / 小葉間膵管 / Na^+-H^+ exchange / 短鎖アルコール / cut-off effect / cystic fibrosis / 精密Cl^-電極 / ΔFマウス / 膵液pH / CFTR遺伝子変異 / 多型 / アルコール / 膵導管細胞 / モルモット単離小葉間膵管 / イオンチャネル / アルコール性慢性膵炎 / CFTR多型 / エタノール / 過分泌 |
研究概要 |
1.慢性膵炎患者のCFTR遺伝子変異および多型(TG repeats、poly T、M470V、Q1352H、R1453W)を解析した。嚢胞線維症原因遺伝子変異は見られなかった。アルコール性慢性膵炎では、CFTRの蛋白量が減少する(TG)12ホモ接合体の頻度が高かった。特発性慢性膵炎では、CFTR機能が低下するV470ホモ接合体にQ1352HまたはR1453W多型を合併する頻度が高かった。 2.CFTRのCl^-チャネル機能を測定するために、汗中Cl^-濃度の測定法を開発した。片側の拇指球の自然発汗率をデジタル発汗計で測定し、対側の拇指球より100μlの蒸留水中に溶け出た汗を採取した。汗のCl^-量を、キャピラリー電気泳動法あるいは精密Cl^-電極により測定し、対側の発汗量で除して、汗のCl^-濃度を求めた。慢性膵炎患者では汗のCl^-濃度が有意に高かった。 3.嚢胞線維症のモデル動物であるΔFマウスの膵臓から小葉間膵管を単離し、膵液のpH(HCO_3^-濃度)に影響を与える可能性のある管腔膜上のNa^+-H^+ exchange(NHE)活性を測定した。ΔFマウスでは、NHE活性が高まっていることがわかった。膵液のpH低下に関与している可能性がある。 4.モルモットの膵臓から単離した小葉間膵管を用いて、溶液分泌と細胞内Ca^<2+>濃度に対するethanolの影響を調べ、他の短鎖アルコール(methanol、propanol、butanol)と比較した。methanolとethanolは、セクレチン刺激下で細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させ、溶液分泌を増加させた。propanolとbutanolは、逆に、細胞内Ca^<2+>濃度を低下させ、溶液分泌を抑制した。"cut-off effect"が見られたことから、アルコールは膵導管細胞のイオンチャネルに直接作用する可能性が高いことがわかった。
|