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小腸幹細胞の同定とその維持・分化に関わるRNA結合蛋白Musashi-1の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15590643
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 消化器内科学
研究機関京都大学

研究代表者

澤田 光孝  京大, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (70235472)

研究分担者 妹尾 浩  京都大学, 医学研究科, 助手 (90335266)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードMusashi-1 / 小腸幹細胞 / Hes-1 / パネート細胞
研究概要

小腸の幹細胞については、未だ不明な点が多い。RNA結合蛋白Musashi-1、転写因子Hes1は、中枢神経系幹細胞の維持や分化に重要な働きをしているが、小腸にも発現している。本研究では、小腸の幹細胞維持、再生、分化におけるMusashi-1、Hes1の役割と、Hes1 K/Oマウスについて検討した。(結果)(1)RT-PCRではMusashi-1はマウスの大脳、胃、小腸、大腸、肝、一部の小腸細胞株に、Hes1は、これらすべての臓器、細胞に発現していた。(2)免疫染色では、生後1日目マウスではいずれも幹細胞が存在する絨毛間の細胞に発現していた。7、14日目では、ともにパネート細胞(P細胞)周囲の細胞に発現が見られた。さらに21日目には、P細胞間に存在するcrypt base columnar cell(陰窩底部円柱上皮細胞、CBC)とP細胞直上のいわゆる小腸幹細胞は、Ki-67が強陽性であった。この時点では、Musashi-1、Hes1は小腸幹細胞領域とCBCにも共存していた。しかしその他の上皮細胞には認められなかった。またHes1は、Musashi-1と比べるとより絨毛側の細胞にも存在していた。(3)一方、Hes-1 K/Oマウスの出生直後のRT-PCR,免疫染色では、正常マウスに比較して、小腸内分泌細胞の転写因子Math1の発現が著明に増強していた。さらに、通常生後7〜14日目頃から見られるP細胞が生直後から出現しており、cryptidin1、4、5の発現も早期から見られた。一方Musashi-1の発現は軽度低下していた。(考察)従来、小腸上皮幹細胞はP細胞の直上にあって、上下2方向に分化すると考えられていた。しかし今回の結果より(1)これら陰窩のMusashi-1、1Hes1陽性細胞がすべて小腸の幹細胞として機能し、そこからP細胞や上皮細胞に分化する可能性、あるいは(2)P細胞直上の幹細胞が絨毛の幹細胞であり、CBCがP細胞の幹細胞である可能性が示唆された。またHes1 K/Oマウスで、内分泌細胞やP細胞への分化が早期から見られたことから、Hes1は小腸上皮の分化を抑制しているものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fukuzawa, H., Sawada, M., et al.: "Identification of GM-CSF in Paneth cells using single-cell RT-PCR"Biochemical and Biophysical Research Communications. 312. 897-902 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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