研究課題/領域番号 |
15590671
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
溝上 雅史 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40166038)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | HBV / Genotype / 地理的分布 / 抗ウイルス療法 / 遺伝子変異 / 分子進化学的解析 / genotype / 臨床像 / 分子進化学的解析法 / X-C領域 / subtype |
研究概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV)は1965年Blumbergにより発見されたが、1988年その全遺伝子配列を比較して8%以上異なる配列を異なる遺伝子型(genotype)としてAからDの4つのgenotypeに分けられた。その後、現在までに分子進化学的分類でAからGの7つのgenotypeの存在が確認され、最近8番目の可能性のあるgenotype Hも報告されている。 このHBV genotypeの大きな特徴は異なる地理的分布をしていることである。すなわち、genotype Aはヨーロッパ、アフリカ北部、インド、アメリカに、genotype BとCはアジアに、genotype Dは地中海地域、中近東、南アメリカに、genotype Eは西アフリカに、そしてgenotype FとHは中央、南アメリカに各々局在している、genotype Gは新しく発見されたこともあり現在まだ不明である。 Genotype Aと一部のCとFでは1858番目の遺伝子がCであるため、1986番目の遺伝子のGからAへの遺伝子変異が起こり難い。その結果そのcodonがstop codonに変化し難くHBe抗原の産生が持続する。その結果、これらのgenotypeでは他のgenotypeと異なりHBe抗体に変化し難い。その結果これらのgenotypeに感染しているcarrierでは病状は進展しやすいことが明らかになった。このことは現在のHBVの病態の違いや抗ウイルス療法に対する反応性の違いがこのgenotypeの違いにより説明出来るようになると思われた。
|