研究分担者 |
中村 稔 国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 先端技術研究部長 (40217906)
矢野 公士 国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 政策医療企画研究部国際医療協力室長 (60360856)
藤岡 ひかる 国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 形態研究部長 (00264226)
石橋 大海 国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 臨床研究センター長 (80127969)
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研究概要 |
C型慢性肝炎IFN治療に関連するヒト遺伝子とSNP解析 【目的】C型肝炎IFN治療効果を規定する因子としてウイルス因子は重要だが宿主因子に関しては断片的な解析がおこなわれているに過ぎない。今回、我々はIFN治療に関連する遺伝子マップからSNPsを網羅的に探索し、IFN治療効果に関連するSNPs、ハプロタイプを新たに見出すことを試みた。 【方法】対象はIFN治療をおこなったC型慢性肝炎患者120例。IFN治療に関連する16遺伝子【IFN-AR1,IFN-AR2,JAK1,TYK2,JAB(CIS),STAT1,STAT2,ISGF3G(IRF9),IRF1,IRF2,TAP1,TAP2,LMP7,PKR, MxA, IL-10】の269箇所のSNPsについてインベーダ法及びD-S法を用いて決定した。 【成績】単点解析ではIRF2(111,P<0.01)、MxA(200,P<0.01)、IFNARI(369,P<0.04)が有意であった。多点解析として各染色体における全ての解析SNP間の連鎖不平衡係数(D',r2乗)の算出、連鎖不平衡解析ブロック内で推定されるハプロタイプの頻度分布比較解析ではIRF2(111-T/115-G)をもつハプロタイプTGがnonSVRで有意であった(P<0.021:OR:1.93)。 【結論】IFN治療効果に関係する候補遺伝子として、IRF2、MxA、IFNAR1などが新たに抽出された。その中でもIRF2はハプロタイプの頻度分布比較解析でも有意な因子であったことから、IRF2の機能とIFN治療効果との関連を今後検討する必要がある。
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