研究課題/領域番号 |
15590732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
荒井 正純 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (00202721)
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研究分担者 |
湊口 信也 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20190697)
竹村 元三 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40283311)
藤原 久義 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80115930)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | G-CSF / 閉塞性動脈硬化症 / 血管内皮前駆細胞 / 再生医療 / 顆粒球コロニー刺激因子 / 骨髄細胞 / 虚血性末梢動脈疾患 / 血管新生 |
研究概要 |
我々は、Fontaine IIIまたはIVの重症下肢虚血を有しながらも手術やインターベンションによる治療が不可能な80歳以下のASOまたはバージャー病の患者に対して、倫理委員会の承認のもとG-CSFによる治療をおこなった。重症の冠動脈や頸・脳動脈狭窄を有する例、冠動脈インターベンション後3ヶ月以内の例、さらには、担癌状態または悪性腫瘍の既往例、増殖性網膜症のある例、活動性のある膠原病や間質性肺炎の合併例などは、対象から除外した。G-CSFの投与量・投与期間については、末梢白血球数が30,000/μl前後に維持されるように2-6μg/kg/dayの範囲で10日間連日皮下注射することにした。さらに、G-CSFの血流改善効果を判定するために、従来の薬物治療のみを行なった群、および自家骨髄細胞の直接採取・移植群も設け効果を比較検討した。治療効果の判定には、下肢血流の有用な指標である上肢下肢血圧比(ABPI)および経皮酸素分圧(TcO_2(mmHg))を用いたが、G-CSF治療群では、治療前から1ヶ月後にかけて各々0.54±0.04から0.62±0.04、24±4から34±5へと有意に改善した。これらの指標のG-CSF治療による改善度は骨髄細胞の直接採取・移植とほぼ同等であった。また、G-CSF治療に直接起因すると思われる重篤な合併症の出現はなかった。以上の結果により、副作用に十分注意しながら投与量を適宜調節する形でのG-CSF治療は、治療抵抗性の下肢虚血に対する有効かつ安全な治療法となりうることが示唆された。
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