研究課題/領域番号 |
15590746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
井川 修 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 助教授 (80252857)
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研究分担者 |
久留 一郎 国立大学法人鳥取大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60211504)
谷口 晋一 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 講師 (30304207)
森崎 隆幸 国立循環器病センター, バイオサイエンス部, 研究部長 (30174410)
倉田 康孝 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (00267725)
三明 淳一郎 (三明 淳一朗) 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 助手 (40372677)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ES細胞 / ペースメーカー活性 / イオンチャンネル / T型Caチャンネル / Nkx2.5 / simulation / 自動能 / 心筋分化 / Ni感受性T型Caチャネル / Ni非感受性T型Caチャネル |
研究概要 |
浮遊培養による胚様体形成とそれに引き続くゼラチンコート培養皿での接着培養により、マウスES細胞から心筋への分化誘導を行った。分化誘導後5日目より胚様体は自立拍動を開始し培養14日で100%の胚様体が拍動した。この心筋へ分化した胚様体の特性を検討すると、心筋特異的なトロポミオシンの発現を認め、交感神経作動薬ならびに迷走神経作動薬、ならびにプリン受容体作動薬に対してその心拍は反応したがβ2刺激には反応しなかった。胚様体のトロポミオシン陽性の領域は全体の一部にしか存在せず、胚様体の一部が心筋へと分化しその中にペースメーカー細胞が存在することが判明した。そこで胚様体の中から心筋細胞を選択的に採取するシステムを作成した。Nkx2.5-GFPノックインES細胞を分化誘導しNKx2.5-GFP陽性細胞をセルソーターで採取すると99%の純度で心筋細胞を採取できた。Nkx2.5-GFPノックインES細胞からの分化初期心筋は全て自動能を有していた。この自動能はnifedipine, Ni^<2+>,lidocainie、Ba^<2+>,E-4031ならびにCs^<2+>に感受性が認められることよりES細胞由来心筋の自動能にはL型・N型Caチャンネル、Naチャンネル、IfならびにIkrが重要であることが判明した。興味深いことにES細胞由来心筋の自動能はNi^<2+>により徐拍かするが、Ni^<2+>の作用は分化初期には全ての細胞に認められるが、分化後期にはNi^<2+>による徐拍化が発現しない細胞が増加した。この事実は自動能へのT型Caチャンネルの関与は分化初期と後期で異なり、分化初期はNi^<2+>-感受性T型Caチャンネルが、分化後期にはNi^<2+>-非感受性T型Caチャンネルが重要である。これらのES細胞由来心筋細胞の自動能形成に重要なイオンチャネルが明らかとなったことを踏まえて、シュミレーションを用いた数理モデルを現在作成中である。
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